易感染宿主
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易感染宿主(いかんせん・しゅくしゅ、英: compromised host)は、免疫の機能の低下により、通常では感染することなく生体に症状が出ない微生物によっても、容易に感染を起こし、臓器機能障害・症状が出やすい状態になった人のことをいう[1]。一般的に臨床の現場では、英語読みのコンプロマイズド・ホストという言葉が使われる[2]。
常在菌と呼ばれる一部の細菌は、ヒトの体表・体内に住み着いていても、通常は共生し影響を及ぼさない。しかし、易感染宿主では、障壁(バリア)を突破し、臓器へ影響を与えながら増殖する。
免疫力の低下が強い場合には、無菌状態におかれる必要がある。ただし、それでも日和見感染に代表される病気を含めて完全にあらゆる病気を防ぐことができるわけではない。もちろん、こういった患者は面会禁止の措置がとられる。また、コンプロマイズドホストは、難治性感染症に罹患しやすいほか、院内感染症の被害になりやすく、それに関する問題も度々起きている。
易感染宿主となる原因
易感染性宿主にみられる代表的感染症(日和見感染)
- ニューモシスチス肺炎
- カンジダ症
- アスペルギルス症
- クリプトコッカス症
- その他の真菌感染症
- その他の細菌感染症
- サイトメガロウイルス網膜炎
- JCウイルス脳炎
- その他のウイルス感染症
関連項目
脚注
- ^ “健康用語の基礎知識 - 今、気になる健康用語”. ヤクルト中央研究所. 2021年3月30日閲覧。
- ^ “用語集 - 日和見感染”. 公益財団法人 腸内細菌学会. 2021年3月30日閲覧。
易感染性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/04 09:54 UTC 版)
亜鉛欠乏はTh1およびTh2機能のインバランスを引き起こす。IFN-γ、IL-2の産生が減少する。マクロファージ、好中球の機能、ナチュラルキラー細胞活性、補体活性を低下させると言われており、易感染性になる。特に小児において下痢を引き起こす感染症などに対する易感染性が生じる。亜鉛欠乏を呈する長期入院高齢患者では感染症に罹患しやすく、感染に対する抵抗性が減弱し重症化する。
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