日本亜種
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/19 21:03 UTC 版)
「クロダケタカネヨトウ」の記事における「日本亜種」の解説
クロダケタカネヨトウ日本亜種 Sympistis funebris kurodakeana Matsumura, 1927 (= Sympistis funesta kurodakeana Matsumura, 1927)は、松村松年が1926年8月10日に大雪山の黒岳でオス1個体を採集し、翌年に欧州に分布する Sympistis funesta の日本産の新亜種として記載したが、後に欧州産の種名が Sympistis funebris に変更されたため、自動的に日本亜種も S. funebris の下に置かれるようになった。松村の原記載によれば、大雪山産は「前翅の翅頂付近に黒色斑があり、そこから後角に向かって痕跡的な暗色帯が下がること、および暗色の縁毛をもつこと」("having a black patch near the apex to the primaries from which sends down an obsolete fuscous band to the tornus; and the fuscous fringe to the termen") によって欧州産のものと区別されるという。しかし日本産を亜種として区別しない例や、逆に独立種として登載しているデータベースなどもある。 成虫は大雪山の白雲岳、黒岳などの標高1640-2000mの間を昼間飛翔する。生息地は国立公園特別保護地域であり、本種の捕獲も禁止されている。 『北海道レッドデータブック』(2001)は日本産を亜種として区別はしていないが、生息密度が低いこと、生息地が極限されていること、生物地理上で孤立した分布特性を有することなどを理由に「希少 (R)」(環境条件の変化によって容易に上位ランクに移行し得る属性を有するもの)のランクで登載している。
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