日本の白血病発症率
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/19 02:02 UTC 版)
1997年の日本の統計では全白血病の発症率は年間に男性で10万人あたり7人、女性で10万人あたり4.8人、合計で年間に人口10万人あたり約6人程度と見られている。 そのうち急性白血病が10万人あたり4人程度、急性白血病では大人で80%、子供で20%が急性骨髄性白血病(AML)、大人で20%、子供で80%が急性リンパ性白血病(ALL)で、全体としては3分の2が急性骨髄性白血病、3分の1が急性リンパ性白血病といわれている。 つまりALLでは小児が多く、AMLでは大多数が成人で発症年齢中央値が60歳である。慢性骨髄性白血病の発症率は10万人あたり1 - 1.5人程度、慢性リンパ性白血病は白血病全体の1 - 3%程度で少ないと見られている。 しかし、日本では少ない慢性リンパ性白血病は、欧米では全白血病の20%から30%を占めている。また、小児全体では白血病の発症率は年間10万人あたり3人程度とされるが、小児では慢性白血病は少なく5%程度で、小児の急性白血病の80%はリンパ性であり、男児にやや多い。 高齢者人口が1997年より増えた2005年の日本の統計では、高齢化によって白血病も増えており、2005年国立がん研究センターの統計では、日本では年間9,000人が白血病に罹患し、人口10万人あたり7.1人の罹患率となっている。そのうち男性が約5,300人、女性が約3,700人で、男性の10万人あたり罹患率は8.3人、女性では5.9人となっている。 2005年の日本では、67万6000人が新たにがんに侵され、人口10万人あたりでは年間529人のがん罹患率で、白血病は全がんの1.3%を占めている。地域別では九州・沖縄で白血病が多いが、これは地域特性のある成人T細胞白血病(後述)の発症率の差によるものである。 2005年日本における「がん」と白血病の患者数と白血病/がんの割合(5歳刻み毎の合計数、国立がん研究センターによる)一部を抜粋がんの種類0-4歳5-9歳10-14歳20-24歳30-34歳40-45歳50-54歳60-64歳70-74歳全年齢合計2005年に罹患した全がん患者数 659 429 473 1,666 6,537 15,086 36,304 75,766 109,042 676,075 2005年に罹患した白血病患者数 222 150 85 170 330 210 471 827 1,170 9,032 がんの中で白血病が占める割合 33.7% 35.0% 18.0% 10.2% 5.0% 1.4% 1.3% 1.1% 1.1% 1.3%
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