日本の暗号の歴史
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/13 21:18 UTC 版)
日本では1930年代から機械式暗号を開発、使用を開始した。しかし多くは他国に解読され、第二次世界大戦末期には外務省や陸軍、海軍の情報が筒抜けとなっていた(日本の機械式暗号の項を参照のこと)。 第二次世界大戦後の日本の暗号の使用状況は秘匿されているが、1977年にオーストラリアの元外交官が執筆した著書の中で「日本の外交通信暗号は全て解読されている」、「最近は解読不能な暗号を作成することはさほど困難ではないのに、日本政府は解読された古い暗号を依然として使っている」と言及。外務省が調査した結果、元外交官が指摘する暗号とは「電報略号」を使用した機密性の低い通信であることと結論づけている。この際、正式な暗号の乱数表の作成はクセが出ないようコンピューターを利用していること、乱数の連絡も電報のほか磁気テープ(第三者が触れた場合には消磁される機能付き)などを利用していることが明かされており、1970年代の暗号を取り巻く状況が垣間見れるものとなっている。なお、1970年代にはUKUSA協定諸国による盗聴システムが稼働しており、どこまで秘匿されていたかは明らかではない。
※この「日本の暗号の歴史」の解説は、「暗号史」の解説の一部です。
「日本の暗号の歴史」を含む「暗号史」の記事については、「暗号史」の概要を参照ください。
- 日本の暗号の歴史のページへのリンク