日月蒔絵硯箱とは? わかりやすく解説

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日月蒔絵硯箱

主名称: 日月蒔絵硯箱
指定番号 2531
枝番 00
指定年月日 1990.06.29(平成2.06.29)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 工芸品
ト書
員数 1合
時代区分 桃山
年代
検索年代
解説文: 内に硯・水滴【すいてき】・懸子【かけご】二枚、および墨柄小刀・錐が納まった、かなり大振り硯箱で、硯箱としては珍しく、被造【かぶせぶたづく】りの周縁に塵居【ちりい】と称する段を設けている。
 江戸時代以前硯箱意匠一般に古典文学因んだ景物図を主としているが、本硯箱では、日・月に龍という他に類例のない特異な意匠になっている。このことは、その大きさや塵居を設けた形態、あるいは江戸時代以前では数少ない銀製水滴具えていることにも認められる
 ちなみに日・月長生不老示唆する慶賀文でもあり、・身の側面懸子蒔絵された龍や、水滴受座の見込み線刻された菊花とともに天皇端的に表徴する文様でもある。
 硯箱形式中世以来伝統的なのであるが、背景省略して金・銀薄板日・月のみを大きく近接描写した意匠や、大胆な金貝かながい】の用法などは近世初期的様式の特色一つといえる
 なお小刀刻まれた「兼廣」とは、室町時代末から桃山時代初期頃の美濃刀工とされている。
 比較簡略な文様技法ながら、近世初期蒔絵特色顕著に示すとともに特異な形態意匠になる厳かな気品たたえた硯箱佳品あり、か刀工銘がある小刀を含む内容品を具備した稀少遺例として資料的にも貴重である。



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