新団体設立を盾に排除を要求
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/12 14:37 UTC 版)
「日本ボクシングコミッション事件」の記事における「新団体設立を盾に排除を要求」の解説
B2は安河内の休職期間中、本部事務局長代行を務めることになっていたが、復職しようとした安河内が自宅待機を指示されたことをふまえ、自らが試合の運営・管理について詳しくなかったことから、B1と協議の上、同月20日、B4に試合の運営・管理を主管とする事務局長代行を自分と兼任してほしいと打診した。B4は76歳の高齢を理由に固辞したが、2011年6月23日午前、本部事務所でB2と面談し、短期リリーフ役でならという条件付で承諾した。穏やかな人柄で知られる国際審判のB4はJBCの理事も務め、試合役員会会長の経験もあり、業界での評判もよかった。B4は試合役員の説得に当たるとみられていたが、途中で「安河内君がJBCに残るのなら、自分は事務局長代行を引き受けない」と態度を変え、その理由を試合役員へのアンケート結果によるものと説明している。 6月23日、B4はB11・B5とともにJBCに無断で記者会見を開き、「JBCとは別に、プロボクシングの統括団体を立ち上げる。ただし、JBCが安河内らを排除すれば、現状維持を考える。」と幹部に迫り、新団体の事務局長には自らが就任する予定であると発表した。この席上、B11は試合役員の大半が新団体に移ると明言し、また、大半の事務局員も新団体に移る見込みであるとした。記者会見の前、B4は本部事務局の応接室でB5らとともに数時間にわたり会見の準備をしていたが、A1・A2には何も知らされなかった。同日、東日本ボクシング協会の緊急理事会が開かれ、B4の新団体設立を支持することが決議され、「早期の収束は不可能で、試合運営に支障をきたす」として「JBCの内情が安定するまで」の「暫定的な試合管理機構」を作る考えを示した。各紙は「ボクシング界分裂危機」「JBC分裂も」などの見出しの下で報道した。 6月24日、B4は再度記者会見を開き、前日発表の新団体設立について慎重な考えを示し、27日にもB1に辞表を提出する予定だが、本当は1つの団体でやるのが当然であるとして、28日の理事会で安河内をJBCから排除する処分が下されれば新団体設立を中止することを改めて示唆した。B1は辞表を提出しようとしたB4と試合役員に対し、28日の理事会で処分が決定するまで待つようにと言い渡して辞表を受け取らなかった。『ボクシング・ビート』2011年8月号はこの新団体設立の動きについて「B2専務理事と安河内氏が辞めない場合の苦肉の策であり、一種のブラフだったと思える」との見方を示している。
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