文学青年とは? わかりやすく解説

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ぶんがく‐せいねん【文学青年】

読み方:ぶんがくせいねん

文学愛好し作家志す青年

文弱で、実際的なことにうとい青年軽んじていう語。「青白き—」


文学青年

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/16 18:31 UTC 版)

文学青年(ぶんがくせいねん)とは文学を好む青年のことである[1]。なお文学青年と言われるようになった明治時代は「少年」と「青年」が未分化だった状態から分化していく時代となっていた[2]

学校では東京大学予備門の学生による初期の『我楽多文庫』(1885年、硯友社派)のような回覧雑誌ないし非買本[3]を始め、東京専門学校文学科の関係者による『早稲田文学』(1891年、稲門派)[4]東京帝国大学文科大学の関係者による『帝国文学』(1894年、赤門派[注 1][6]慶應義塾大学文科の関係者による『三田文学』(1910年、三田派)[7]のような雑誌が登場した。

また地方の文学青年向けでは『秀才文壇』(1901年)、『女子文壇』(1905年)、『文章世界[注 2](1906年)のような文芸投稿雑誌が登場した[9]

その他、絵葉書の投稿雑誌『ハガキ文学』(1987年) も存在し、文学青年に好かれていたとされる[8]

文学青年に関する作品

文学青年を冠する小編では黄金冠(野中賢三)『初めて出京したる一文學靑年の日記』(『文章世界 第五巻第十六号』、1910年)[10]、三日潮『一文學靑年の懺悔』(『新潮 第十八巻第六号』、1923年)[11]などが存在した。

また探偵小説では1933年の夢野久作中編小説氷の涯』が探偵趣味の文学青年を主人公としていた。

注釈

  1. ^ 赤門派の名前は東京帝国大学の通用門が赤く塗られていたことに由来する[5]
  2. ^ 元々は『中学世界』の投書を編集した雑誌であった[8]

出典

  1. ^ 文学青年 コトバンク
  2. ^ 伊東久智「日清戦後における青年雑誌の自律化過程―創刊期『中学世界』における読者層の交錯を手がかりとして」 『出版研究 (38)』 2008年3月20日
  3. ^ 我楽多文庫 コトバンク
  4. ^ 早稲田文学 コトバンク
  5. ^ 藤村作 編『日本文学大辞典 1』 p.19 新潮社 1934年10月 [1]
  6. ^ 帝国文学 コトバンク
  7. ^ 三田文学 コトバンク
  8. ^ a b 『出版販売小史 : 東販創立十周年記念』 p.88 東京出版販売 1959年 [2]
  9. ^ 徳田秋声『徳田秋聲全集 第21巻 随筆・評論3 大正15年~昭和6年』 p.143 (「アルス婦人講座」 1927年1月31日)八木書店 2001年 ISBN 978-4840697217
  10. ^ 『学苑 (234)』 昭和女子大学 光葉会 1959年9月 [3]
  11. ^ 小田切進 編『現代日本文芸総覧 下巻』 明治文献 1972年 [4]



文学青年

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/01 09:05 UTC 版)

山下三郎 (実業家)」の記事における「文学青年」の解説

神奈川県横浜市に、「泥亀」、「船成金」などと称され山下汽船創業者山下亀三郎次男として生まれる。 慶應義塾大学学び在学中には川端康成室生犀星らと交わり同人誌短編小説発表するなどして、文学者としての将来期待されたが、1931年法学部卒業すると、父の命従い山下汽船入った北原武夫らと文芸誌新三田派』を創刊したが、直後渡仏した。山下文筆活動は、卒業後もしばらく続き1938年には短編集室内』が出版された。 山下文学者たちとの交わり続き1938年10月から翌年3月にかけては、軽井沢引き払って来た堀辰雄が、鎌倉定住するまでの時期を、山下逗子別荘借りて過ごしていた。

※この「文学青年」の解説は、「山下三郎 (実業家)」の解説の一部です。
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