文学における魔法の絨毯
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/23 13:53 UTC 版)
「魔法の絨毯」の記事における「文学における魔法の絨毯」の解説
魔法の絨毯は古くは聖書から現代の文学作品まで多くの時代に登場する。西洋では『千夜一夜物語』の人気によってこの魔法の絨毯も広く知られるようになった。千夜一夜物語で魔法の絨毯が登場するのはガラン版では「アフマッド王子と妖精パリ・バヌー」(L'histoire du Prince Ahmed et de la fée Pari-Banou)、マルドリュス版では「ヌレンナハール姫と美しい魔女の物語」である。 古代イスラエルのソロモン王の魔法の絨毯は絹製で緑色の生地に金色の横糸が入っていたという記述がある。縦横60マイル(約90km)という巨大なものであり、王が絨毯に座ると風を捕まえて浮かび上がり、ダマスカスで朝食をとったあとにメディア(現在のイランやアフガニスタン)で夕食をとることができたという。ソロモン王は風を見事に操り目的地に向かい、時には魔法の絨毯をひと振りするだけで4万人もの人を死に至らしめた。また飛行中は鳥が絨毯の上空を飛び日差しからソロモン王を守ったという。 ロシアの民話では、バーバ・ヤーガという妖怪が、主人公に行く先を知らせて転がるボールや、橋に変わるタオルといった魔法の道具と一緒にこの魔法の絨毯をイワンに渡すというストーリーがある。これらの道具は物語が進む上で主人公の大きな助けになっていることが多く、ロシアの画家ヴィクトル・ヴァスネツォフはこれらのストーリーに影響を受けたと思われる魔法の絨毯の絵を残している。
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