文字表示式進路表示器
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/02 03:00 UTC 版)
文字表示式の進路表示器は、色灯式信号機の横や上、下などに設置され、あるいは地表の信号機に併設されて、進路の情報を表示するために用いられる。古いものでは文字や数字を背後からライトで照らすものを小さな箱に納めており、現代のものではLEDのドットマトリクス方式や光ファイバ式のディスプレイを使って文字や数字を表示している。例えば数字の"2"が表示されていれば、2番ホームに到着するということを示すような用途に使われている。 ペンシルバニア鉄道 (Pennsylvania Railroad) では、上動作式の腕木式信号機の腕の位置に対応して、灯火は横3列であった。3現示で不足する時は、複数の頭部を用いた。ペンシルバニア鉄道は、灯列式信号機を腕木式信号機を置き換えるために採用することを決めた。これは可動部の除去と共に、悪天候下でも見やすい強烈な琥珀色の光を使えることが理由であった。当初の灯列式信号機は腕木式信号機の非対称な腕の動作に由来して非対称な4列であったが、後に対称な3列に変更された。3列の信号機はフィラデルフィア (Philadelphia) とパオリ (Paoli) 間の本線に、1915年の電化と同時に導入された。初期の信号機は、後のものと比べて、灯火が墓石のような黒い金属の基盤の前に分離式で設置されていたという点が違っており、後に現代の基盤と灯火が一体化されたものになった。 ノーフォーク・アンド・ウェスタン鉄道 (Norfolk and Western Railway) でもペンシルバニア鉄道と同じ方式の灯列式信号機が導入された。これはペンシルバニア鉄道が33%の株を持っていたことと関係する。さらにロングアイランド鉄道 (Long Island Rail Road) もペンシルバニア鉄道に完全に買収された後灯列式信号機を導入した。ペンシルバニア鉄道のペン・セントラル・トランスポーテーション (Penn Central Transportation) への合併後、停止信号の視認性改善のために全て琥珀色の灯列式信号機は赤いレンズのものに置き換えられた。ノーフォーク・アンド・ウェスタン鉄道でも1950年代から置き換え始め、アムトラックは引き継いだ灯列式信号機を1980年代から全て色灯式へ更新する工事を始めている。
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