政務職系(政務官)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/12 02:53 UTC 版)
「香港特別行政区政府」の記事における「政務職系(政務官)」の解説
政務職系 (AO, Administrative Officer) は、公務員の中で最高ランクのカテゴリーであり、公務員の最高位である決策局秘書長への門戸が開かれている。問責制以後は公務員を退職する必要があるが、局長や司長に任命される機会もある(中国国籍の者に限る)。香港政府全体で583人(2006年末現在)いる。 大学卒業とともに、1級もしくは2級栄誉学士(学士のうち特に成績優秀なものに与えら得る称号)を取得していることが就職条件である。就職後2年間の訓練の後、海外の大学院へ留学する機会が与えられる。北京の清華大学で中国国内の事情や中央政府との関係に関する研修も行われている。最初の職務は、民政事務処で末端の行政を学ぶことであり、その後は原則3年に1度ポストを替わりつつ、香港政府のさまざまな部署での経験を積む。配属先は、決策局、部門、海外の出先機関などさまざまである。 返還前は、政務職系の多くがイギリス人であった。しかし、返還決定後、特にパッテン総督が就任してから、香港華人の登用が進んだ。現在でも、香港永住権があれば、外国籍でも政務職系を含む公務員になることができる。ただし、首長級と呼ばれる幹部クラスへの登用は中国籍の者に限定されており、イギリス人や英国籍の華人の昇進には限界がある。また、優秀な香港の学生が海外に留学していることも多いため、海外からの受験もスムーズに行えるよう採用試験の実施が工夫されている。
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