採取時期
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/24 14:29 UTC 版)
早ければ10月半ばにはクチアケ(解禁)となったが、寒い季節になってからでないとあまり採れないため、おおよそ12月から3月にかけての冬季に採取する。ノリの採取・育成期には「海止め」が実施され、袖志の棚田の東端で海に流れ込む「落川」より東の一帯、経ヶ岬側の岩場に行くことと、そこでの生物はいかなるものも採捕することが禁じられる。イワノリやハバノリの採集は解禁日(ヤマノクチ)当日のみ、共同で行われる。 イワノリの採取は容易なため、収量は早い者勝ちとなる。不公平のないよう、クチアケ(解禁)のタイミングは厳格に定められ、かつては早朝から村の東端に隣組ごとに老人や婦女子が総出で並び、それをさらに10組にわけて、磯に向かう順番は平等にくじ引きで決めていた。機業が忙しくなった昭和中~後期には村人総出での海苔摘みは行われなくなったが、丹後半島の他の海苔の漁場を持つ地区では、昭和期にはすでに岩場ごとに入札制となっているのに対し、袖志では海苔摘みに参加する者は早朝に村の東端に集まり、各自が籤をひいて決めた順番に並んで磯に出かけ、思い思いの岩場に着いた時点で三々五々に散って海苔を採取する習慣が残されていた。
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