抽象絵画の創始者
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/03 07:00 UTC 版)
一般に、美術史上では、カンディンスキーもしくはモンドリアンが抽象絵画の創始者であると看做されており、その時期は1910年頃とされている。カンディンスキーのどの作品をもって最初の抽象絵画と呼ぶかについては、諸説あるが、例えば、1911年制作とされる「円のある絵」(トビリシのグルジア美術館所蔵)が挙げられる。モンドリアンの場合は、1908年制作とされる「太陽光の中の風車」が最初期の象徴的な作品である。ただし、作品に付記した年が誤っているという見方もある。 他に、最初期の抽象絵画としては、スウェーデンのヒルマ・アフ・クリントが既に1906-07年頃に抽象絵画と見なすことのできる作品を描いている。この他にはフランス(パリ)では、ロベール・ドローネー(1885年 - 1941年)、フランティセック・クプカ(1871年 - 1957年)、ロシアでは、ミハイル・ラリオーノフ(1881年 - 1964年)、アメリカでは、アーサー・ダヴ(1880年 - 1946年)などが挙げられる。いずれも、1911年頃に、抽象絵画と呼べるような作品を残している。イタリアの未来派の一員だったジャコモ・バルラも1912年には抽象表現に踏み出していた。
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