抽象絵画の極点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/03 07:00 UTC 版)
何をもって抽象絵画の到達点と見るかにはいろいろな考え方があるが、第二次大戦前においては、非具象的でしばしば不規則な形態の表現を追求したカンディンスキーの作品(様々な色彩の多様な形状が画面いっぱいに展開されている「コンポジション」シリーズなど)、抽象的な形態の徹底した単純化を推し進め、「シュプレマティスム」を提唱したマレーヴィチの作品(1915年頃の「黒の正方形」「黒の円」「黒の十字」「赤の正方形」など、1918年の「白の上の白(の正方形)」)、幾何学的な構成により純粋な調和とリアリティの実現を目指したモンドリアンの作品(1920年頃以降の水平線・垂直線と白黒・三原色)などが代表作とされる。大戦後においては画面における中心・周辺といったものを排して新たな表現を打ち出したジャクソン・ポロックのドリッピングによる諸作品や(抽象表現主義の代表例とされることも多い)、厳密化と単純化の新たな到達点としてのフランク・ステラの「ブラック・ペインティング」シリーズなどが挙げられることがある。
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