成人期を通じた発達
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 09:48 UTC 版)
「ビッグファイブ (心理学)」の記事における「成人期を通じた発達」の解説
経時的な人々のテストスコアが相関する縦断的(英語版)データと、異なる年齢群の間で性格レベルを比較する横断的(英語版)データの多くの研究は、成人期の性格特性、特に同じ特性に対する気質の縦断的研究と同様に、気質特性としてしばしばみなされる神経症傾向の特性において高い安定性を示している。労働年齢者では、働き始めてから約4年以内に性格が安定することがわかった。また、辛い生活上の出来事が個人の性格に重大な影響を及ぼすという根拠はほとんどない。しかしながら、より最近の研究および以前の研究のメタ分析では、寿命の様々な時点で、5つの特性すべてにおいて変化が生じる(英語版)ことを示している。新しい研究には成熟(英語版)効果のエビデンスがある。平均的に協調性と誠実性のレベルは、一般的に時間とともに上昇するが、外向性、神経症傾向、開放性は低下する傾向がある。また研究は、ビッグファイブの性格特性の変化が今現在の個人の発達段階に依存することを示した。例えば、協調性や誠実性のレベルは、小児期および青年期初期には負の傾向を示し、その後青年期後期および成人期に上昇傾向を示す。これらのグループ効果に加えて、さらに個人差がある。つまり、生活のあらゆる段階で人によって独特の変化のパターンを示していく。 加えて、いくつかの研究(フリーソン、2001)は、ビッグファイブは二分法(外向的か内向的か)としてではなく、連続体として考えられるべきであると示唆している。各個人には(社会的または一時的な)状況の変化に応じて各次元に沿って特性の強弱を変えることができる。したがって、その人は単に各特性の二分法の一方の端にいるのではなく、双方の特性を合わせたものであり、ある特徴を他よりもしばしば示している。 成長期の人格に関する研究によると、年齢が高くなるにつれて(79~86歳)、IQの低い人は外向性が高くなるが、誠実性や健康状態は低下する。 コブクラークとシュラー(英語版)による研究は、性格特性が一般に成人労働者の間で安定していることを示している。性格に関する研究は、その制御の位置に関するこれまでの研究結果とも一致している。
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