恋人を待つ男説
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/09 14:19 UTC 版)
やはり第二次大戦時を舞台に、ボストンの造船所で働くアイルランド人のキルロイを起源とする説がある。J・J・キルロイと同じくリベットの点検職に就いていた彼のところにも召集令状が届いた。彼は毎夜馴染みのレストランで恋人と会い、時に妖精伝説などを語らい合いながら残された時間を大切に過ごした。そしてついに軍隊に召集される前夜、キルロイは恋人にプロポーズする決意を固めてレストランで待っていた。ところが、いつまで経っても彼女は姿を現さない。幾許かの時間が過ぎ、じっと待っていた彼はレストランの主人の許しを得て、いつものテーブルにリベットで「Kilroy was here(キルロイはここにいたよ)」とのメッセージと、彼女お気に入りだった長鼻を持つ妖精の絵を刻み込むと、ひとり立ち去った。この頃のボストンには戦地に赴く兵士や軍の関係者が多く滞在しており、このメッセージは彼らに強く印象づけられ広まったものと思われている。 なおキルロイは無事に帰国することができた。懐かしいレストランに現れた彼を見て、店の主人は恋人に連絡を取り、ふたりは再会した。あの夜、彼女は不測の交通事故で入院してしまいレストランに来られなかったのだった。キルロイのメッセージは恋人にしっかりと伝わっており、彼女は彼の帰還をずっと待っていた。 なお、この項の「伝説」は日本人による創作であり現地に伝わる伝説ではない。造り上げたのは医師で、宇宙飛行士向井千秋の夫である向井万起男。造り上げネット上に掲載されるまでの経緯は著書「謎の1セント硬貨真実は細部に宿るinUSA」に詳述されている。
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