後継艦について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/24 02:31 UTC 版)
「オハイオ級原子力潜水艦」の記事における「後継艦について」の解説
詳細は「コロンビア級原子力潜水艦」を参照 オハイオ級については、1番艦のオハイオ(SSGN-726)など、初期に建造・就役した艦については、就役から既に20~30年近くを迎える。アメリカ海軍では、このうちSSGNに改装された改良型オハイオ級を除くSSBNについて、これらを更新する後継艦を“SSBN-X”として計画している。海軍における水上艦・潜水艦の開発を担当する海軍海洋システムコマンド(NAVSEA)では、SSBN-Xについて「2029年に最初の戦略抑止パトロール任務に就く」という計画・タイムラインの下で開発を進める予定である。一方で、海洋システムコマンドでは、同じ2029年に本級の7番艦であるアラスカ(SSBN-732)を退役させる予定としており、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)による核ミサイルの運用を行う戦略軍(STRATCOM)が要求する「12隻が作戦行動可能な体制」を維持するためにも、SSBN-Xの開発計画を着実に進めていくことが求められている。海洋システムコマンドでは、より着実に更新計画を進めていくためのプランとして、「2026年に海軍に納入、以後約1年間をかけて各種の試験を実施、さらにもう1年をかけて試運転(シェイクダウン)と乗務員訓練(ミサイル発射要員についてのミサイル発射試験を含む)を実施した上で、2029年に計画通り全面的作戦能力を付与する」という構想を立案している。 しかし、近年の(累積)財政赤字の増大とそれに対応するべくバラク・オバマ政権が実施している歳出見直し・予算削減の流れの中で、SSBN-X計画も例外なく影響を受けている。2012年に発表された2013会計年度(Fiscal Year 2013、FY2013)に向けた国防予算案の中では、国防予算削減策の一環としてSSBN-X計画を2年延期する案が盛り込まれている。この2年延期が実行されれば、SSBN-X開発計画はそれだけ遅延することになり、場合によってはオハイオ級の退役とSSBN-Xの就役の間に空白期間ができ、2030年代(特に前半)のアメリカの海軍力およびそれに基づいた軍事的プレゼンスが低下するリスクが懸念されるが、国防総省ではそのリスクはマネジメントできる(低減・克服できる)ものとしている。
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