CVXからCVNX、CVN-21へ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 07:07 UTC 版)
「ジェラルド・R・フォード級航空母艦」の記事における「CVXからCVNX、CVN-21へ」の解説
1990年代には、これらの小改造や装備機器の追加による排水量の増加と艦内スペースの活用も限界に達していた。このことから、まず1993年に将来海上航空基地作業部会(Future sea-based air platforms working group)が発足して、ニミッツ級後継艦についての研究が着手された。このニミッツ級後継艦は、原子力空母に拘らずにゼロベースで行われていたことからCVX計画と称されており、2006年から建造を開始して、「エンタープライズ」の後継として2013年には就役させる計画とされた。船体規模としては搭載機45機程度の中型空母からニミッツ級と同様に85機を搭載できる大型空母まで検討されたほか、船型としては先進的なウェーブピアサーやステルス船体も俎上に載せられており、アイランドや飛行甲板レイアウトの改訂まで含めると70通りもの案が比較検討された。 当初はニミッツ級の建造を10隻で終了して直ちにCVX計画艦に移行することになっていたものの、1998年には、新技術を一気に実現することの困難さや予算的な問題から、この当初計画は実現困難であると考えられるようになっていた。この時点で、CVX計画は核動力化が決定してCVNX計画と改称しており、ニミッツ級の最終10番艦(CVN-77)に新技術をある程度盛り込んだうえで、CVNX計画艦に移行するように修正されることになった。またCVNX計画艦についても、一気に新技術を全面導入するのではなく、CVNX-1(CVN-78)とCVNX-2(CVN-79)の2段階に分けて導入する、ニミッツ級10番艦(CVN-77)まで含めると3段階を経て導入するという漸進的なアプローチが採択された。しかし2002年には再び計画が修正され、CVN-78をCVN-21計画艦として、一挙に新型空母建造に着手することとなった。新技術の実用化を後押しすべく、2004年度には予算が倍近くまで増額された一方、CVN-77はニミッツ級の小改良型にとどまることになった。 そしてCVN-21計画艦として建造されたのが本級である。当初は2006年から建造に入る予定だったが、後に2007年に変更され、2004年には、予算上の理由から更に1年先送りして2008年建造開始とされた。
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