戦略軍
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 20:47 UTC 版)
朝鮮人民軍戦略軍は、弾道ミサイル戦力の運用を担任している独立兵科であり、スカッド系列(火星5、6)やノドン(火星7)、北極星2号等の配備を行っており、液体燃料の弾道ミサイルは北朝鮮では火星(ファソン)シリーズとして呼称されており、ICBMの火星14や火星15等の発射実験も行っている。諸外国では、以前から「ミサイル指導局」との通称で呼ばれていたが、2012年4月15日の軍事パレードにおいて金正恩自身が戦略ロケット軍の存在を認める演説をした。北朝鮮による2016年の公式発表では、金正日政権下の1999年7月3日に戦略ロケット軍を創設したことを記念して、7月3日を「戦略軍節」に制定した。 1992年の軍事パレードではスカッドミサイルが披露され、2010年の軍事パレードでは、ノドンとみられる弾道ミサイルを公開。2012年の軍事パレードでは、中国製の特大型TELに搭載された正体不明の弾道ミサイルKN-08が登場して物議をかもしている。アメリカ戦略軍、ロシア戦略ロケット軍、中国人民解放軍ロケット軍に相当する。弾道ミサイルに搭載される核兵器の運用も行う軍であるといわれているが、人選や教育訓練等の詳細は不明である。2016年6月に行われたムスダンの発射実験の際の戦略軍司令官は金洛兼(キム・ラクギョム)。以前は国防委員会の直轄部隊であったが、2016年6月末時点では国務委員会の直轄部隊かどうかは不明である。 2017年には、中距離弾道ミサイル(IRBM)の火星12と、大陸間弾道ミサイル(ICBM)の火星14と火星15の発射実験に相次いで成功し、米国全土に到達することができる弾道ミサイルの発射実験に成功した。
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