宿主との関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/07/03 10:19 UTC 版)
「ウミヒルガタワムシ科」の記事における「宿主との関係」の解説
寄生ないし共生となれば、宿主の種特異性、宿主の選択性が問題になりそうなものである。コノハエビ属は単独種ではなさそうなのでなおさら重要だと考えられる。ただ、この群に関しては宿主の報告はほとんどは属名のみか、あるいは種名不詳(Nebalia sp.)の形でしか示されていない。これはむしろコノハエビ類の分類に不明部分が多いことに問題があるのかも知れない。 この動物群と宿主の関係、例えば寄生であるかどうかについては長く明らかにされていなかった。古くはP. annulatus の胃内容物の色が宿主動物の卵の色と同じであるとの観察から、宿主の卵を食べる寄生であるとの説があった。これはこの宿主動物が腹肢で卵を保護する性質があるため、その動物の付着位置からしても可能であるが、問題は宿主が通年に卵を保持しているとは考えがたい点であった。他方でS. nebaliae については胃内容から藻類やデトリタスが発見されており、この動物は便乗性、あるいは共生ではとも考えられた。 その後に顎の構造や動きからS. nebaliaeとS. africana は顎をポンプのように使って細菌を吸引して食べるものと判断された。従ってこれらの動物と宿主の関係は片利共生と判断出来る。他方でParaseison は宿主の血リンパを吸い上げて餌としており、外部寄生者と考えられる。
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宿主との関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/08/11 09:11 UTC 版)
本群と宿主との関係については幾つかの説がある。宿主は特に利益も被害も受けず、本群の方もさほどの利益を宿主から得ていない、とする判断は元来は観察の情報に基づいたものである。実験的には本群の生息するザリガニと本群を取り除いた宿主との飼育結果として、ザリガニの適応度や死亡率にさほどの変化がなかったとの報告がある。他方で、本群をある程度以上の高密度にした場合、本群の動物が宿主の鰓室の中で微小動物や有機物粒を食べることによって掃除して貰うこととなり、宿主が利益を得るとの結果が得られており、これによると宿主と本群とは相互に利益を得る双利共生との判断が出来る。また本群のものがさらに高密度であった場合には宿主に一定の不利が生じるとの実験もあり、これは本群を寄生と見なす判断になる。実際にはこれらを含む範囲の中で、本群の密度や状況、宿主の状態、あるいはそれらを含む環境、また分類群の違いによって様々な関係があるのだと思われる。
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