宿主による吸収と外適応
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/02/26 05:55 UTC 版)
「内在性ウイルス様配列」の記事における「宿主による吸収と外適応」の解説
時折、EVEの挿入された固体に有利な選択圧が働くことがある。例えば、関連するウイルス感染への耐性が表われることがある。真猿亜目など、ある種の哺乳類ではレトロウイルスのエンベロープタンパク質が胎盤の合胞体性栄養膜に発現し、栄養膜(英語版)細胞の合胞体形成を引き起こすタンパク質として外適応している例がある。 ヒトにおいてはこのタンパク質はシンシチンと呼ばれ、七番染色体(英語版)上のERVWE1(英語版)と呼ばれる内在性レトロウイルスにコードされている。哺乳類の様々な系統(英語版)において、シンシチン遺伝子もしくはシンシチン様遺伝子の獲得がそれぞれ異なる内在性レトロウイルスから独立におこったことは特筆に値する。サル目、ネズミ目、ウサギ目、ネコ目、有蹄類において別々のシンシチン様遺伝子が一千万年から八千五百万年前に組込まれたことがわかっている。
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