家庭向け市場の開花
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/23 08:59 UTC 版)
「8ビット御三家」の記事における「家庭向け市場の開花」の解説
ごく初期の製品では、ワンボードマイコンのようなキットとして販売されていたことから、電子回路に馴染みのあるアマチュア無線や電子工作を趣味にしていた人たちがまず市場を切り拓いた。続いて、コンピュータゲーム市場の発展に伴い、ゲームのために大金を投じてハードウェアを購入するヘビーユーザーもあり、これらの人々が好んでパソコンを購入した。また来るべきコンピュータ時代に期待して、中高生の子供にパソコンを買い与える親もあった。これらを買い与えられた子供の方は高価なゲーム機として利用するケースが非常に多かったが、一部はプログラミングに熱中し、後の国内コンピュータ産業の基盤を作っていった。今日のゲームメーカーやソフトウェア産業における企業創業者や役職付きの人々の中には、当時の「パソコン少年」が少なからず居る。 同時代の家庭におけるパソコンの用途は、過半数がゲームのみに利用され、残りが趣味のプログラミングとゲーム、一部で細々と実用的な用途に利用されるといった具合であった。同過程を経て、特に顕著なゲーム利用のパソコン市場において、「より人気のゲームの多いパソコン」が生き残り、それ以外が淘汰されていった。「8ビット御三家」は、同時代の他機種に比べて高性能な画像・音声(FM音源等)処理能力と、優れた設計思想によって市場を確保することに成功した。また、家庭用ゲーム機を上回る表現能力により、高品位ゲーム機としての地位も獲得していた。後に、安価で高性能なMSX(実際に評価されたのはMSX2やそれ以降)も登場し、1990年代に入るまで8ビット御三家+MSXシリーズの市場が形成されていた。
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