家庭天秤法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/21 02:50 UTC 版)
認知症患者に処方される薬を、興奮系薬剤と抑制系薬剤に大別している。興奮系薬剤とは、陰証の認知症に対して用いる脳代謝改善薬の総称。使用法を誤ると介護しにくくなる薬剤群でもある。 一方、抑制系薬剤は、精神科で処方されるほとんどの向精神薬の総称。陽証の認知症に用いて介護を楽にするのが目的。用量が多すぎると過鎮静(意識障害、傾眠など)になって患者の活力を奪うため、家庭天秤法によって調整することが重要とされる。 認知症の陽性症状には抑制系薬剤、認知症の陰性症状には興奮傾薬剤を副作用を生じさせない量で処方する。その処方量は必ずしも医師が決められるものではなく、介護者が認知症患者(家族)の日常の様子を見ながら適宜調整する。コウノメソッドで使用する代表的な薬剤を以下に示す。 抑制系薬剤 グラマリール(チアプリド) 抑肝散 ウィンタミン(クロルプロマジン) セロクエル(クエチアピン) セレネース(ハロペリドール) セルシン(ジアゼパム) 興奮系薬剤 サアミオン(ニセルゴリン) シンメトレル(アマンタジン) 中核薬 アリセプト(ドネペジル):興奮系 レミニール(ガランタミン):弱興奮系 リバスタッチパッチ/イクセロンパッチ(リバスチグミン):弱興奮系 メマリー(メマンチン):弱抑制系
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