宇宙世紀におけるダミーバルーン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/29 10:21 UTC 版)
「ダミーバルーン」の記事における「宇宙世紀におけるダミーバルーン」の解説
初登場は『機動戦士Ζガンダム』。敵の索敵を妨害する(無駄撃ちをさせる)ことを目的とした補助兵装で、艦船やMSの姿を模しており、大きさは大体原寸大。特殊な素材にガスを注入して膨らませることで似せた形状を作り、索敵を妨害する。ミノフスキー粒子によるレーダー妨害や赤外線センサー妨害も相俟って、遠くからの視認に対してはかなりの効果がある。岩石ダミーも存在し、これは物理的な妨害(いわゆる隠れ身)の効果がある。 現実世界の2016年現在で確認されている限り、作中で初めてダミーバルーンが使用されたのは、一年戦争末期のU.C.0079年12月25日に起きたサイド6のリボー・コロニーの内部における戦闘にて、ジオン軍のバーナード・ワイズマン伍長がガンダムNT-1 アレックスを撃破するために煙幕と市販のアドバルーンを組み合わせ、残弾を浪費させる欺瞞用のおとりとして使用したのが、最初の例である(『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』)。あくまでも現地で市販の風船を利用して製造したものであるため、膨らませるための仕掛けがかさばるなど、兵器として洗練されてはいなかった。 ダミーバルーンが本格的にMS用の欺瞞兵装として登場するのはグリプス戦役(『Ζガンダム』)期からであり、第二次ネオ・ジオン抗争(『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』)期に入ると機雷などが装着されて接近戦にも対応されるようになり、アムロ・レイの乗機として活躍したνガンダムもサザビーやヤクト・ドーガなどとの戦闘の際に使用し、絶大な効果を挙げている。また、ザンスカール戦争(『機動戦士Vガンダム』)の頃には推進用ガスの噴射装置を取り付けて簡単な動きを付けられるまでになったため、挙動面からも見分けが付けにくくなっている。 造りは彩色が赤一色であったり細部が荒かったりとかなり簡素だが、中には陽動を目的に細かな彩色と造形を施した精巧な造りのものも存在する。テレビ版『Ζガンダム』ではヤザン・ゲーブル率いる部隊がアーガマのMS隊を引き離すためにマラサイの精巧なダミーを配置しているほか、『逆襲のシャア』でもネオ・ジオン軍がルナツーへ向かう艦隊の一部をダミーバルーンにすり替えることで、地球連邦軍の監視の目をアクシズ攻略艦隊の動きからそらして両者の同時攻略を成功させている。 特殊な例に、ビームガンなどで武装したものも存在する。
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