太陽光発電システムにおける役割
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/10 07:38 UTC 版)
「パワーコンディショナー」の記事における「太陽光発電システムにおける役割」の解説
詳細は「太陽光発電」を参照 太陽光発電システムでは、太陽電池モジュールで発生した直流電力が接続箱に集められ、逆流防止ダイオード・直流側開閉器を介して、パワーコンディショナーへと供給される。パワーコンディショナーに入力される回路毎の電圧を一定にするために、昇圧器(ストリングスコンバータ)を各回路間に入れる場合もあれば、昇圧機能自体がパワーコンディショナーに内蔵されている場合もある。これにより、屋根等に設置する太陽電池モジュールの枚数や出力にある程度の幅をもたせて、システムを組むことが可能となっている。 日本の場合、戸建て住宅に供給されている電力は単相三線200 Vの交流が標準となっている。単相三線200 V方式では、単相100 Vと単相200 Vの機器が使用できる。当然、家電製品もそれを前提に設計されており、ここに電圧や電流の不安定な電気が流れてると家電製品にも悪影響を与えてしまう。そこで、安定した電圧・周波数で交流出力できるように調整するのがパワーコンディショナーの役割である。いわゆる自家用発電機と同じ役割を果たしていると言える。パワーコンディショナーからの電力は「屋内分電盤」に送られ、家庭内へ送られていく。なお、産業用用途では、大電力のため、三相三線式200 Vまたは400 V級の交流が標準である。パワーコンディショナーの交流定格出力は住宅用では3 kW - 5.9 kWが主流で、産業用は9.9 kW - 2,500 kWと幅広い。2,000 kW以上のパワーコンディショナーは特別高圧メガソーラーに用いられる。 電力会社と電力の売り買いをする系統連系型で配線接続されている場合、パワーコンディショナーから出力された電力は家庭内に供給され、家庭内で消費しきれない余剰分が売電電力量計を通じて電力系統に送られて「売電」される。また、停電時でも日射があれば、パワーコンディショナーの自立運転機能で、完全な停電状態を回避することができる。なお、停電時は規則により、自家発電装置から系統に電力を流せないので、自立運転機能は単相100Vで、家庭内コンセントとは独立したコンセントから電力を供給する。なお、自立運転機能を持つパワーコンディショナーは住宅用の9.9kW以下のモデルがほとんどである。
※この「太陽光発電システムにおける役割」の解説は、「パワーコンディショナー」の解説の一部です。
「太陽光発電システムにおける役割」を含む「パワーコンディショナー」の記事については、「パワーコンディショナー」の概要を参照ください。
- 太陽光発電システムにおける役割のページへのリンク