大房幸浩による称賛
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/02 13:29 UTC 版)
「女性は土俵から降りてください」の記事における「大房幸浩による称賛」の解説
日本救急医学界の『ICLSコース』ディレクターで、昭和伊南総合病院の麻酔科診療部長を務める医師の大房幸浩は、次のように本事件の状況を検証し、女性たちを絶賛した。 関係者が取り囲みながらも何もできずにいたところに女性Aが土俵に上がり、すぐに状況を把握し救命処置を行っている。おそらく市長の意識はなく、呼吸は確認できなかったか、あっても死戦期呼吸だったのではないか。 Aは胸骨圧迫のスキル、周りへの指示の的確さから、相当トレーニングを積んだ方であると思われる。胸骨圧迫の早さや強さは完璧で、救急蘇生のスペシャリストと考えられる。 特記すべきは、Aは隣の人に時間確認の指示を出している様子がうががえること。確認したのは、心肺蘇生の開始された時間だと思われる。救命のポイントは心肺停止から蘇生開始までの時間にかかっている。できるかぎり早い方が良いのだが、救命処置を行っても記録に残っていなければ、果たして正しい蘇生が行われたか、後日の検証ができない。 このため、蘇生の講習会では記録を残すよう私は指導している。時間を確認できたAは、相当冷静に対応していたと考えられる。 AEDが到着し、女性Bに胸骨圧迫が変わったが、ハンズオンリーCPR(人工呼吸をしない心肺蘇生)ならびに胸骨圧迫交代のタイミングも、文句のつけようがない。経過を追ってみると、結果的に心臓疾患による急変ではなかったことがうかがわれるが、初期対応としては完璧だ。
※この「大房幸浩による称賛」の解説は、「女性は土俵から降りてください」の解説の一部です。
「大房幸浩による称賛」を含む「女性は土俵から降りてください」の記事については、「女性は土俵から降りてください」の概要を参照ください。
- 大房幸浩による称賛のページへのリンク