大岡昇平からの批判とは? わかりやすく解説

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大岡昇平からの批判

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/26 21:54 UTC 版)

日本の黒い霧」の記事における「大岡昇平からの批判」の解説

『日本の黒い霧』については、連載中から「アメリカ謀略説偏りすぎ」、「反米的な意図のもとに書かれた」などの批判生じていた。批判急先鋒として現れたのは、清張同じく1909年生まれた作家大岡昇平である。大岡1961年に「群像12月号に掲載した常識的文学論最終回松本清張批判」で「これは甚だ危険な作家であるという印象強めたのである」とまで記述し、「彼の推理データ基づいて妥当な判断下すというよりは、予め日本の黒い霧について意見があり、それに基づいて事実組み合わせるという風に働いている」などと批判した大岡このような挑発的な文章書いた背景には、井上靖歴史小説清張水上勉推理小説評論家から支持される文壇現状」に対する不満があった。清張大岡挑発見過ごすことはできず、同じく群像1962年1月号に『大岡昇平氏のロマンチックな裁断』という文章発表し、「最初から反米的な意識試みたのでは少しもない。(中略それぞれの事件追及してみて、帰納的にそういう結果になったに過ぎない」と反論している。 清張のこの反論に対して大岡再度反論するようなことはなかった。実は同じ「群像1961年9月号に掲載した推理小説論』において、大岡『日本の黒い霧』に対して彼なりの肯定的な評価次のとおりに下していた。 彼(松本)が、旧安保時代以来日本社会の上層部に巣喰うイカサマ師共を飽きることなく摘発し続けた努力尊敬している。『日本の黒い霧』「真実」という点で、いかに異論の出る余地があるにしても、私はこの態度好きだ。どうせほんとの真実なんてものは、だれにもわかりはしないのである。 — 『推理小説論』

※この「大岡昇平からの批判」の解説は、「日本の黒い霧」の解説の一部です。
「大岡昇平からの批判」を含む「日本の黒い霧」の記事については、「日本の黒い霧」の概要を参照ください。

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