外国漁船による密漁
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/03 07:01 UTC 版)
対馬や隠岐諸島周辺の日本海では、大韓民国の漁船による密漁が多発しているが、夜間に高速化された漁船で密漁を行い、取り締まり船艇の接近時に、即座に韓国へ逃走を図るため、取締りが難しいのが現状である。 近年では中国漁船による密漁も深刻化しており、例えば2011年以降、日本領海内でサンゴを密漁する中国籍の漁船が確認され始め、2014年10月26日には、海上保安庁が小笠原諸島付近の海域で、赤サンゴ密漁中の中国漁船を102隻発見したと発表、10月30日には、伊豆諸島周辺の領海および排他的経済水域で、212隻の中国漁船を発見したと公表し、その後、複数の中国人船長が逮捕されている(中国漁船サンゴ密漁問題)。 以下に、サンゴ密漁事件の事例を挙げる。 2011年12月20日、五島列島沖の日本領海内においてサンゴ漁をしていた中国籍の男性を外国人漁業の規制に関する法律違反で逮捕。 2013年2月2日、宮古島海上保安署が中国船籍のサンゴ漁船船長の中国人を現行犯逮捕。 2014年5月27日、宮古島沖の排他的経済水域でサンゴ密漁中の中国船を拿捕、船内からサンゴが見つかったことから、船長を排他的経済水域における漁業等に関する主権的権利の行使等に関する法律(漁業主権法、EEZ漁業法)違反で現行犯逮捕。 2014年10月30日、小笠原諸島沖の排他的経済水域内で中国のサンゴ漁船とみられる船の船長を漁業主権法違反で逮捕。 2012年に外国漁船による漁業関係法令違反で検挙された件数は7件で、このうち漁業主権法違反が4隻(無許可操業2隻、操業水域違反1隻、許可内容違反1隻)、立入検査忌避による漁業法違反が3隻であった(外規法と漁業主権法の改正前なので外国人による立入検査忌避は漁業法違反となる)。2014年は上記のサンゴ密漁問題の発生を受けて検挙件数が増加している。
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