密漁問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/03 06:28 UTC 版)
近年では中華料理の食材として特に黒ナマコが海のダイヤ等と呼ばれ非常に高値で取引されることが多く、そのために保護水域や漁業水域での密漁も横行している。 密漁の背景には、中華料理の食材としてはもちろん、中国での需要増による価格の高騰が背景にあり、そのために生活に困った漁師などに密輸業者が目をつけ、密漁を推進したりすることが各地で続いており、ナマコ類と、それを漁業として生計を立てている漁師や水産関係者に、自然保護観点からみても頭の痛い問題となっている。暴力団の資金源になっているとの指摘もある。 現在は漁師や漁業関係者に、海上保安庁などが生息水域のパトロールなどを行っているが、今のところ、密漁の取り締まりには効果的な方法や糸口は見えていない。 2018年現在、北海道における漁獲量の50%相当が密漁品であると推測する者もいる。2018年に道内でナマコに関係する密漁で逮捕された暴力団員は過去最多の50人にのぼった。水産庁では、2020年度までに漁獲証明制度を整備し、税関などで都道府県の漁業協同組合連合会が発行する原産地証明書の提示を求めることで、密漁によるナマコの流通を防ぐ措置を講じることとしている。
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