境界地帯
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/20 02:01 UTC 版)
夜ノ森は常磐炭田地帯の北限であり、自然地理面では夜ノ森以南が炭田・鉱泉地帯だった地域なのに対して、夜ノ森以北は炭田・鉱泉地帯ではなかった地域である。1896年4月1日に双葉郡が成立する前は、夜ノ森を境にして南が楢葉郡、北が標葉郡(しねはぐん、しめはぐん)であった。戦国時代には岩城氏領(南)と相馬氏領(北)の境であり、江戸時代には磐城平藩(南)と中村藩(北)の境であった。 一口に「浜通り」といっても、方言や交流圏や歴史的色彩は、夜ノ森を境にして異なっており、夜ノ森以北(旧相馬氏領)は亘理や仙台など宮城県南部とのつながりが深く、夜ノ森以南(旧岩城氏領)は日立市や水戸など茨城県北部とのつながりが深い。方言も、夜ノ森以北(相馬弁)は仙台弁に近く、夜ノ森以南(岩城弁)は水戸弁に近い。 1960年代の高度経済成長期には、夜ノ森の近くに東京電力の原子力発電所が2か所建設され、相馬側の大熊に福島第一原子力発電所が、岩城側の富岡に福島第二原子力発電所が立地している。夜ノ森は福島第一原子力発電所から南西6kmに位置する。2011年3月11日の福島第一原子力発電所事故により、帰還困難区域(事故発生当初は警戒区域)で立入禁止区域となっていたが、2022年1月26日をもって特定復興再生拠点区域に切り替わり、立ち入りができるようになった。 夜ノ森駅西側の農地35万平方メートルを活用した約3万キロワットの大規模太陽光発電所(メガソーラー)を町民主導で建設する総事業費約95億円の計画が進行しており、2018年に稼働する見通しである。
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