境界型糖尿病の特徴とは? わかりやすく解説

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境界型糖尿病の特徴

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/02/09 06:30 UTC 版)

境界型糖尿病」の記事における「境界型糖尿病の特徴」の解説

糖尿病と同様、基本的な病態インスリン作用不足による慢性の高血糖状態を主徴とする代謝疾患群である。この状態を診断するには空腹時血糖値と 75gOGTT2時間値である。境界型の問題点のひとつが糖尿病進展することがあるということである。こういったものはインスリン分泌試験であるII(insulinogenic index) や 75gOGTT2時間値が参考となる。II<0.4かつ 75gOGTT2時間値<170となる境界型糖尿病糖尿病進展しやすいといわれている。糖尿病ではインスリン初期分泌能が低下することが知られておりII良い指標となる。 また境界型糖尿病糖尿病合併症起こすリスクとなるといわれている。これは具体的に血管障害のことを示す。糖尿病血管障害には腎症、網膜症神経症といった小血管障害心筋梗塞脳血管障害といった大血管障害知られている。小血管障害境界型糖尿病段階では出現せず、糖尿病進展してからおこるといわれているが、大血管障害境界型糖尿病のうちか出現することが知られている。日本における大規模試験である舟形スタディではIGTはすでに大血管障害リスクファクターとなるがIFGリスクファクターとならないという結果示している。 境界型糖尿病治療可能性に関して重要な研究3つある。すべてIGT患者用いた大規模比較試験フィンランドDPSアメリカDPP多国籍研究であるSTOP-NIDDMであり、治療効果糖尿病への進展防止である。DPS生活習慣介入によって糖尿病発症52%リスク減少できること示しDPP生活習慣介入糖尿病発症58%リスク減少できること示し、さらにビグアナイド薬であるメトホルミン投与によって糖尿病発症31%リスク減少できること示した。STOP-NIDDMではαグルコシダーゼ阻害剤であるアカルボースにて糖尿病発症25%リスク減少できること示した重要なことは、最も効果的なことは生活習慣改善であるが、経口血糖低下もこの時期から効果があり、内服によって効果見込めることがわかった点である。境界型糖尿病時期膵臓のβ細胞休めることが重要であり、疲弊させるSU薬効果的でないとされている(同様の理由で高糖質食もよくない)。β細胞刺激しない経口血糖低下生活習慣改善見込めないときでも多少効果あり、かつては生活習慣指導以外何も医療介入できなかった境界型糖尿病マネジメント大きく変わったビグアナイド系であるメトホルミンかつては乳酸アシドーシス危険性示唆されていたが、近年はほとんど問題ないという評価になっている

※この「境界型糖尿病の特徴」の解説は、「境界型糖尿病」の解説の一部です。
「境界型糖尿病の特徴」を含む「境界型糖尿病」の記事については、「境界型糖尿病」の概要を参照ください。

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