境界層制御装置
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/24 01:26 UTC 版)
詳細は「境界層制御」を参照 進行方向に対して翼の角度が大きすぎるとき、翼上面の気流(空気の流れ)は、空気の粘性の影響で運動エネルギーを失い翼に沿いきれずに剥がれてしまい(境界層剥離)、翼上面の圧力が下がらず揚力が発生できなくなってしまう。これを解決するため、前縁フラップ・後縁フラップ・スラットなどの機械的なメカニズムを使用することで、翼上面の気流の剥離を防いでいるが、それを使用した際の最大揚力係数は3.36程度が限界であり、飛行機の高速化に伴なって翼面荷重や離着陸速度が大きくなり滑走距離も長くなっていった。そこで境界層に運動エネルギーを人工的に与えることにより気流の剥離を防ぐとともに最大揚力係数を飛躍的に高める装置が境界層制御(Boundary Layer Control BLC)装置である。前述のスロッテッドフラップやファウラーフラップも境界層制御をしている。
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