境界の境界
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/03 01:14 UTC 版)
直接、計算することで∂2 = 0を示すことができる。幾何学的に言えば、これは何かの境界には境界がないことを意味する。これはアーベル群 ( C k , ∂ k ) {\displaystyle (C_{k},\partial _{k})} が鎖複体を形成すると言うのと同じことであり、また、別の言い方をして、B kはZ kの中に含まれるとも表現できる。 例を挙げる。四面体を考え、その頂点にw,x,y,zという順序を与える。定義上、その境界はxyz-wyz + wxz-wxyで与えられる。境界の境界は次の式で与えられ、(yz-xz + xy)-(yz-wz + wy)+(xz-wz + wx)-(xy-wy + wx)実際に計算すると0になる((yz-xz + xy)-(yz-wz + wy)+(xz-wz + wx)-(xy-wy + wx)=0)。 ファイル:Triangles for simplical homology.jpg 2個の1-穴を持つ単体的複体
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境界の境界
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/05 04:07 UTC 版)
「境界 (位相空間論)」の記事における「境界の境界」の解説
如何なる集合 S についても ∂S ⊇ ∂∂S が成立する。ここで等号は S の境界が内点を持たないとき、かつそのときに限り成り立つ。これは S が開または閉であるときにも正しい。任意の集合の境界が閉となることから、∂∂S = ∂∂∂S は如何なる集合 S についても成り立つ。したがって、境界をとる操作は弱い意味で冪等である。特に、集合の境界の境界はふつう空でない。 多様体や単体および単体的複体の境界に関する議論では、しばしば境界の境界はつねに空であるという主張を目にすることもあるだろう。実際、特異ホモロジーの構成はこの事実に決定的に基づいている。この明らかな不整合に対する説明としては、この項目の主題となる位相的な境界と、多様体や単体的複体の境界とは少し異なる概念であるからということになる。例えば閉円板をそれ自身位相空間とみなしたときの位相的な境界は空集合だが、円板自身を多様体と見なしたときの境界は円板自身の円周である。
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