特異ホモロジー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/01 06:45 UTC 版)
数学の一分野である代数トポロジーにおいて、特異ホモロジー (singular homology) とは位相空間 X の代数的不変量のある種の集合、いわゆるホモロジー群 (homology group) の研究のことである。直感的に言えば、特異ホモロジーは、各次元 n に対して、空間の n 次元の穴を数える。特異ホモロジーはホモロジー論の例である。これは今では理論のかなり大きな集まりに成長している。様々な理論の中で、特異ホモロジーはかなり具体的な構成に基づいているのでおそらく理解するのが容易なものの1つである。
- ^ Allen Hatcher"Algebraic topology" p.108
特異ホモロジー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/07 04:41 UTC 版)
詳細は「特異ホモロジー」を参照 位相空間 X が与えられたとする。 自然数 n に対し、Cn(X) を X の特異 n-単体により形式的に生成される自由アーベル群とし、バウンダリ写像を次で定義する: ∂ n : C n ( X ) → C n − 1 ( X ) : ( σ : [ v 0 , … , v n ] → X ) ↦ ( ∂ n σ = ∑ i = 0 n ( − 1 ) i σ ( [ v 0 , … , v ^ i , … , v n ] ) . {\displaystyle \partial _{n}\colon C_{n}(X)\to C_{n-1}(X):\,(\sigma :[v_{0},\ldots ,v_{n}]\to X)\mapsto (\partial _{n}\sigma =\sum _{i=0}^{n}(-1)^{i}\sigma ([v_{0},\ldots ,{\hat {v}}_{i},\ldots ,v_{n}]).} ここに、記号ハット("^")はその頂点を省くことを表す。すなわち、特異単体の境界は、その面への制限の交代和である。∂2 = 0 を示すことができるので、 ( C ∙ , ∂ ∙ ) {\displaystyle (C_{\bullet },\partial _{\bullet })} は鎖複体である。特異ホモロジー H ∙ ( X ) {\displaystyle H_{\bullet }(X)} はこの複体のホモロジーである。つまり、 H n ( X ) = ker ∂ n / im ∂ n + 1 {\displaystyle H_{n}(X)=\ker \partial _{n}/\operatorname {im} \partial _{n+1}} である。
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