特異例
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/10 03:03 UTC 版)
「マジックナンバー (野球)」の記事における「特異例」の解説
NPBでは、マジックナンバーが点灯するには「(マジックが点灯する)Aチーム以外に自力優勝の可能性がなくなること」のほかに、「Aチームを自力で勝率で上回ることが出来るチームがないこと」も条件であるため、Aチーム以外に自力優勝の可能性がなくなっても、Aチームにマジックナンバーが点灯しないというケースも起こりうる。 このようなケースが実際に発生した例として、2006年9月22日のパシフィック・リーグが挙げられる。9月22日試合終了時点での上位3チームの順位表と、上位3チームが残り試合を全勝した場合の勝率を下に記す。なお、当時のパ・リーグはプレーオフの結果により1位から3位までを決定していたため、マジックの名称は「レギュラーシーズン1位決定マジック」である。 9月22日終了時点の上位3チームの順位 順位チーム成績勝率残り試合1位 北海道日本ハムファイターズ 80勝52敗0分 .606 4(ソフトバンク2・ロッテ2) 2位 西武ライオンズ 78勝52敗2分 .600 4(ロッテ2・楽天2) 3位 福岡ソフトバンクホークス 75勝51敗5分 .595 5(日本ハム2・オリックス2・楽天1) ※4位以下(ロッテ・オリックス・楽天)はすでにBクラスが確定 残り試合を全勝した場合の勝率 チーム成績勝率日本ハム 84勝52敗0分け .618 西武 82勝52敗2分け .612 ソフトバンク 80勝51敗5分け .611 直接対決が終了している関係で、西武は日本ハムの、ソフトバンクは西武の勝率をそれぞれ自力で上回ることが出来なかったため、西武とソフトバンクの自力シーズン1位の可能性は消滅していた。一方、唯一自力シーズン1位の可能性がある日本ハムであるが、ソフトバンクとの直接対決を2試合残していたため、ソフトバンクが対日本ハム戦2試合を含めて4勝以上した場合は、日本ハムは必ずソフトバンクの勝率を下回るという状況であった。 自力シーズン1位の可能性があるのは日本ハムのみだが、ソフトバンクは自力で日本ハムの勝率を上回る可能性が残っているため、この時点では日本ハムのレギュラーシーズン1位決定マジックは点灯していない。最終盤まで3チームによる混戦だったことや、残り試合の関係でこのような珍事が生じたが、この日の試合前には2位の西武にマジック5が点灯していた。
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