報道とプロップガン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/06 13:50 UTC 版)
現実に演劇界でプロップガンを巡るトラブルは1990年代から報じられ、プロップガンを使った演目の上演後、劇場が警察の捜査を受けた事例がカナダにある。 2013年に銃規制が強化されたアメリカでは、カリフォルニア州の特に厳しい規制を映画撮影の障壁になると懸念する声が上がり、映画の撮影現場は特例として規制項目に配慮されるという見解がニューヨークタイムズに掲載された。 その同じ2013年、不用意に小道具の銃を見せたために俳優が警察官に取り巻かれ(アメリカ・ジョージア州アトランタ)、あるいは映画の撮影現場で改造銃を見せびらかしたコメディアンが5年の実刑判決を受け、ニュージャージー州の法の執行に人種格差という抜け穴が指摘された。公共の場でプロップガンを人に見せる行為は、当事者がたとえ一般人で子供でも取り締まりの対象となるとしながら、一方で11歳の少年が「カウボーイごっこ」をして模造銃を携え、銃口を人に向けたことから逮捕された事例(ニューヨーク市イーストエンド)がある。ところが他方で同年、『ニューヘブン・レジスター』紙(ハースト・コーポレーション傘下)は互いに空のBB銃を構えあったアメリカの警察官と上院議員は検察の訴追を免れたと伝えた。 銃規制法が導入されると、2015年にアメリカの高校生がプロップガンを持ち込んで校舎が警察によって封鎖され、近隣の別の高校では事件から間もなく人気の演目『ハロー・ドーリー!』の上演を控えており、当日、銃を使うシーンを省いたといい、その紹介は地方紙2紙で温度差がある。 ウェールズの日刊紙『ウェスタン・メイル』(Western Mail)の報道では、パブでプロップガンを見せたために逮捕された一般人の事件がある(2018年)。 改造銃による死亡事故の例は時系列順に、撮影中に撃たれて死亡したブランドン・リーの事件を伝えた芸能雑誌『ピープル』、オーストラリアの新聞『ゴールドコースト・ブレテン』Gold Coast Bulletin によると舞台の上演中に古いライフルが暴発して複数の出演者が死傷し(2015年ゴールドコースト)、同年『デイリー・ミラー』はロンドンでミュージックビデオの撮影中に事故死したラッパーについて報じた。 2021年10月22日には、アメリカ合衆国のボナンザ・クリーク・ランチ(英語版)で映画撮影中であった俳優のアレック・ボールドウィンがプロップガンを誤射したことで、撮影監督が死亡し、監督が負傷する死傷事故が発生したことがAP通信やBBC等の各種報道機関によって報じられた。
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