基準と改良工事
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/07 14:36 UTC 版)
「ミッテルラント運河」の記事における「基準と改良工事」の解説
ベルゲスヘーフェーデ - ハノーファー間では、当初600トンまでの船が通航可能であったが、水位を50センチ上げて1,000トンまでの船を通行可能にする可能性が既に提案されていた。ハノーファーより東では、ミッテルラント運河は1,000トンまでの船を通航させる設計であった。 1950年代以降、自走式の船がタグボートによる曳航を完全に置き換え、またさらに大きな船に対応する拡張が不可避になった。1965年にミッテルラント運河をヨーロッパ船(ドイツ語版)規格(1,350トン、全長85メートル、幅9.5メートル、喫水2.5メートル)へ、当時のIV級水路の基準に従って拡大することが決定された。拡大が行われる間、船の寸法はさらに拡大し、大型自航貨物船(2,300トン、全長110メートル、幅11.4メートル、喫水2.8メートル)が査定の基準となった。1994年のヨーロッパ船に対する水路断面が現在に至るまで有効な断面寸法であり、現在のVb級水路の基準に対応している。 運河の改良工事はドルトムント-エムス運河からザクセン=アンハルト州境界までの間で完成した。かつての東ドイツ領内では、1976年から1987年までの間に既に拡大工事が行われていた。しかしこれらの区間は今日の要求に見合っておらず、ドイツ統一交通計画(ドイツ語版)第17条に指定の全区間がさらに拡大工事を実施されている。2018年現在ではハルデンスレーベンとヴォルミアシュテットの間の区間で拡大工事が実施されている。工事は2019年完了見込みである。 拡大工事の初期には、かなりの区間でシートパイル(ドイツ語版)を使った長方形状の断面で建設された。動物福祉上の理由から、動物がおぼれるのを防ぐために、運河の周辺をフェンスで囲う必要があった。このためこんにちにおいては、台形状の断面が好まれている。シートパイルを使った拡大工事は港や閘門でのみ採用されている。ハノーファー市街付近の区間など土地の不足といった理由で一般区間においてシートパイルを使った拡大工事が避けられない場合は、長方形と台形を組み合わせたKRT断面が採用されている。この方式では垂直なシートパイルは水面から20センチ下で終わっており、これにより小動物が水面から上がることができる。
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