基準とタイミング
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/12 09:52 UTC 版)
UTCとUT1との差(DUT1)を±0.9秒以内に保つよう、閏秒による調整が実施される。これまでの実際の運用では、調整はすべて正の閏秒(後述)で、典型的にはUT1-UTCが-0.5秒程度のとき挿入され、そのためにUT1-UTCが+0.5秒程度にジャンプする。差が-0.2秒台で早々と挿入されて+0.7秒台にジャンプすることも、-0.6秒台になってからようやく挿入され+0.3秒台にジャンプすることもあった。しかし、差の絶対値が最大0.7秒台となることはあっても(1972年の導入直後の初期状態を例外として)0.8秒台にはならないように運用されてきている。これはDUT1が0.8秒を超えないようにするというCCIR勧告460-2(現 ITU-R勧告TF.460-6)とも合致している。 この調整は国際地球回転・基準系事業(IERS。国際観測を実施)が決定する。実施日は日本標準時の月の1日とされ、年12回の可能性があるが、第一優先が1月1日又は7月1日、第二優先が4月1日又は10月1日で、これまでの実際の運用では第一優先の1月1日又は7月1日だけで間に合っている。実施日の8時59分59秒の後に1秒が追加または8時59分59秒が削除される。 現行の協定世界時 (UTC) が始まった1972年当時は、世界時 (UT1) との差を±0.7秒以内に保つように調整することとされていたが、1975年1月1日から基準が緩和され、調整を実施しうる日も増やされた。
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