地理的定義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/17 14:59 UTC 版)
この特徴的な地形の名称について統一されたコンセンサスは存在しない。メタコメット山地 "Metacomet Ridge"の内、マサチューセッツ州のベルチャータウン(英語版)にあるホルヨーク・レンジ(英語版)からコネチカット州メリデン近郊のハンギング・ヒルズ(英語版)までの間を「トラップロック・リッジ」と記述する資料も見られる。国立公園局の2004年のレポートでは、トラップロックの稜線を、マサチューセッツ州グリーンフィールドからロングアイランド湾まで延長している シエラクラブは「トラップロック・リッジ」をコネチカット州内にとどめている。地質学的見地からも景観からしても、玄武岩のトラップロックの稜線はマサチューセッツ州ベルチャータウンからロングアイランド湾のコネチカット州ブランフォードまで、71マイルに及ぶ連続した景観的特徴を成しており、分断されているのはコネチカット州北部のファーミントン川(英語版)の峡谷とマサチューセッツ州内のウェストフィールド川(英語版)およびコネチカット川に限られる。2008年1月までアメリカ地名委員会 (USBGN) は、いくつかの小さな尾根筋を除いて「メタコメット山地 "Metacomet Ridge"」や「トラップロック・リッジ "Traprock Ridge"」を含むいかなる名称も認めていなかった。地質学者はこの山地全般を表す場合は、通常地質学的見地から「トラップロック・リッジ」もしくは「トラップロック山脈」、あるいは有史以前の地質学的特質に関する専門用語を用いていた。さらに問題を複雑にさせることに、トラップロックと呼ぶに足る特徴を有しているのは、山地を構成する岩層のうち、南側4分の3の最上層に過ぎないという事実があった。堆積岩層も山地を構成する重要な一部であり、特にホルヨーク・レンジからヴァーモント州境付近にかけてのマサチューセッツ州北部から中部の35マイルにわたる区域は、地質学的に見て堆積岩が主体となっている。この記事では、メタコメット山地全域を対象としてその地質学的広がりを説明していくこととする。 地名の「メタコメット」は、17世紀のワンパノアグ族の酋長・メタコメット に由来する。彼は17世紀中盤に勃発したフィリップ王戦争の間、一族を率いていた(彼については「メタコム」の名も用いられる)。メタコメットは初期のニューイングランド入植者からはこのフィリップ王という名で知られ、そのためメタコメット山地にある地形などには、メタコメット・トレイル(英語版)やメタコメット=モナドノック・トレイル(英語版)、キング・フィリップ洞窟、キング・フィリップ山、セイチェム・ヘッド(酋長の頭の意)など、メタコメット酋長に関連して命名されたものが多い。伝説によれば、メタコメットはコネチカット州シムズベリー(英語版)を焼き討ちにした後、彼の名を冠した洞窟のそばのタルコット山(英語版)からその燃え上がる様を眺めていたという。「メタコメット」あるいは「キング・フィリップ」という名前は、ニューイングランド南部において、少なくとも16カ所の地名と75を超える事業所、学校、市民団体の名称に用いられている
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