嚢胞性肺疾患とは? わかりやすく解説

嚢胞性肺疾患

嚢胞性肺疾患は,肺にふくろ様の変化みられる病気で,生まれつきできる先天性嚢胞性肺疾患と,生まれてからできる後天性嚢胞性肺疾患があります

先天性嚢胞性肺疾患
気管支原性嚢胞肺分画症先天性嚢胞腺腫奇形CCAM),気管支嚢胞気管支閉鎖症などがありますいずれも肺ができる過程でおきる病気悪性ではありません.

後天性嚢胞性肺疾患
繰り返す肺炎(特にぶどう球菌肺炎)や結核などの炎症腫瘍寄生虫などで発生します

症状
嚢胞小さいうちは無症状ですが,嚢胞大きくなると正常の肺が圧迫され呼吸しにくくなります嚢胞感染すると,肺炎による発熱,咳,喀痰呼吸困難などの症状がみられます.また嚢胞破れると,気胸による咳,胸痛呼吸困難などの症状がみられます.

治療
症状のある先天性嚢胞性肺疾患では外科的な治療が必要です.嚢胞部分をすべて取り去るのが理想的ですが,左右両方の肺に嚢胞ができているときや,片側の肺でも嚢胞何箇所にもあるときは,肺を取ったあとに残る肺が働ける力を考えて嚢胞一部だけを取ることもあります.ただし先天性嚢胞腺腫奇形CCAM)では,取り残すとあとで癌ができることもあるので,すべてを取ることが多いです
無症状先天性嚢胞場合感染繰り返す可能性悪性化可能性考えて予防的に切除することが多いのですが,慎重に経過観察するという意見あります
最近では生まれ前に超音波検査で見つかることもあります嚢胞極端に大きいと子宮内死亡に至ることもあります多くの例では,生後治療計画すれば問題ありませんが,生まれてすぐに嚢胞大きくなって治療必要になることもあります.従って,胎児診断され場合には小児外科医のいる周産期センターでの精査お勧めします.

肺炎に伴う後天性の肺嚢胞では原則として外科治療は必要ありませんが,悪性腫瘍に伴う嚢胞では専門的な治療必要になりますので,治療方針立てるために診断をしっかりつけることが重要です.





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