呪いの消失
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/02 04:52 UTC 版)
レーガンは1980年に大統領に選出され、直後の1981年3月30日に暗殺未遂に遭いながらも(レーガン大統領暗殺未遂事件参照)、2期8年の任期を完うした。レーガン死去は2004年、大統領選出から24年後であった。 2000年に大統領に選出されたジョージ・W・ブッシュ(子ブッシュ)も、2期目の2005年5月10日にジョージア(国)で演説中、投げつけられた手投げ弾が不発に終わり、2期8年の任期を完うして2020年現在も存命している。この他にも任期1年目の2001年9月11日にアメリカ同時多発テロが発生、2002年にはプレッツェルを食べている最中に失神・昏倒するものの、顔に傷を負っただけで窒息死は免れた。任期満了直前にはイラク人記者に靴を投げつけられながら、上手くよけて無傷であった。 このような解釈により「テカムセの呪い」は偶然であって、大統領の怪死の原因ではないという論調が主流になった。 それでも複数のキリスト教団体は「呪い」を真剣に考え、1980年(レーガン)および2000年(ブッシュ)にはそれぞれ、現役大統領が災難から守られるように祈願した。1920年以来、宗教団体が同様の祈願を行っており、その一つ「アメリカの仲裁者」Intercessors for America は1980年の「戦争祈願」で呪いを破ったと信じている。 次の周期は2020年アメリカ合衆国大統領選挙に当たるが、SARSコロナウイルス2のアメリカ合衆国国内の世界最大の感染爆発やイランのソレイマニ司令官の殺害、黒人男性であるジョージ・フロイド殺害差別反対運動(ジョージ・フロイド抗議運動)の活発化でクリス・マーフィー米上院議員はアメリカ合衆国の崩壊を警告していた。高齢であり過激的、差別的言動の多い現職のドナルド・トランプが再選されればテカムセの呪いが復活するのではと懸念されていたが、さらに高齢の対立候補ジョー・バイデンが当選。しかしトランプは投票の結果を認めず、トランプのツイートに扇動された支持者が2021年アメリカ合衆国議会議事堂襲撃事件を起こし、国際社会から非難された。 落選を認めたくないトランプとその支持者たちが巻き起こした社会的混乱を乗り越えバイデンは2021年1月20日に正式に大統領に就任した。この就任式にはトランプは出席していない。バイデンは非常に高齢での就任であるが故に無事に任期を全うできるのかが懸念材料となっており、当選が確実になった後の11月28日には愛犬と遊んでいる最中に足を骨折した。
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