吉住小三郎とは? わかりやすく解説

よしずみ‐こさぶろう〔‐こサブラウ〕【吉住小三郎】

読み方:よしずみこさぶろう

長唄唄方。

[一]初世)[1699〜1753]摂津の人。唄浄瑠璃を得意とし、名人うたわれた

[二]4世)[1876〜19723世杵屋六四郎(のち2世稀音家浄観(きねやじょうかん))とともに長唄研精会を創設し純音楽としての長唄普及努めた。特に唄浄瑠璃風の曲に妙味発揮文化勲章受章


吉住小三郎

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/27 02:27 UTC 版)

吉住 小三郎(よしずみ こさぶろう)は、近世中期以来の長唄唄方の名跡。7代を数える。

初代

初代 吉住 小三郎元禄12年(1699年)- 宝暦3年7月16日1753年8月14日))

幼名を仙次郎といった。摂津国住吉の生まれ。住吉神社神官あるいは伶人の家の出で、住吉を逆にした吉住を芸名として名乗ったと伝わる。はじめ六代目杵屋喜三郎あるいは四代目中山小三郎の弟子となり、仙次郎の初名で舞台に上がった。唄浄瑠璃を得意とし、大当たりを取った「娘道成寺」の初演で好評を得た。のちに坂田兵四郎と初代松島庄五郎と共に活躍し「名人上手」と並び称された。

二代目

二代目 吉住 小三郎寛政12年(1800年)- 嘉永7年2月11日1854年3月9日))

四ツ谷の芋屋の生まれ。幼名を五郎三郎といい、芋五郎とあだ名された。三代目芳村伊三郎の弟子となり、芳村五郎治を名乗って初舞台。そののち吉住小八を経て天保6年(1835年)頃に三代目芳村伊十郎を襲名、さらに花垣五郎三郎をへて、弘化3年(1846年)に二代目吉住小三郎を襲名した。俗に「芋屋の小三郎」。初代同様に唄浄瑠璃を得意とした。のちに三代目岡安喜三郎二代目冨士田音蔵と共に「天保の三名人」と並び称された。

三代目

三代目 吉住 小三郎(天保3年(1832年)- 明治22年(1889年12月25日

江戸の生まれ。二代目の弟子となる。前名は吉住小太郎。万延元年(1860年)に三代目吉住小三郎を襲名。

四代目

四代目 吉住 小三郎明治9年(1876年12月15日 - 昭和47年(1972年2月27日

明治22年(1889年)12月に四代目吉住小三郎を襲名。昭和38年(1963年)6月に五代目に譲り、吉住慈恭を名乗る。

五代目

五代目 吉住 小三郎明治41年(1908年1月28日 - 昭和58年(1983年1月16日

東京の生まれ。四代目の長男。本名は吉住秀雄。大正13年(1924年)9月の長唄研精会で二代目吉住小太郎を襲名して初舞台。戦後は東京音楽学校で後進の指導と長唄の普及に力を注いだ。昭和38年(1963年)6月に五代目吉住小三郎を襲名。息子に6世小三郎、花垣嘉秀(三味線方)、吉住小貴三郎(唄方)。

六代目

六代目 吉住 小三郎(昭和6年(1931年11月6日 - 平成18年(2006年6月18日

東京の生まれ。五代目の長男。本名は吉住隆雄。昭和29年(1954年)東京芸術大学邦楽科を卒業の後、昭和31年(1956年)に同大学で研究科を修了。この間、昭和30年(1955年)祖父・吉住慈恭に学び、吉住小三治郎を名乗って同年9月の長唄研精会で初舞台。昭和52年(1977年)に長唄十人会を結成。昭和58年(1983年)1月父の死去を受けて六代目吉住小三郎を襲名。翌年、長唄協会常任理事に就任。平成18年(2006年)がん性胸膜炎で死去。

作曲に「平賀源内」などがある。

七代目

七代目 吉住 小三郎(昭和39年(1964年) - )

東京の生まれ。六代目の長男。平成20年(2008年)に七代目吉住小三郎を襲名し家元を継承。

出典・参考文献

脚注




吉住小三郎と同じ種類の言葉


固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「吉住小三郎」の関連用語

吉住小三郎のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



吉住小三郎のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの吉住小三郎 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS