召喚士と召喚獣
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 10:12 UTC 版)
「ファイナルファンタジーX」の記事における「召喚士と召喚獣」の解説
「召喚」および「召喚獣」はファイナルファンタジーシリーズ全体の特徴的なシステムであるが、本作でのそれは単なる戦闘システムの一要素として存在しているだけではなく、世界観の根底を形成する重要な概念となっている。また、召喚獣を扱えるのはパーティーの中では「召喚士」であるユウナだけであり、ユウナと召喚獣の間には強い信頼関係が描写されている(例えば、ヴァルファーレを召喚した時にユウナがヴァルファーレの頭を優しくなでる、イフリートはユウナを肩に乗せて現れる、など。また、続編である『ファイナルファンタジーX-2』では、ユウナがヴァルファーレを「この子」と言うシーンがある)。 本作での召喚士は、「召喚獣」を呼び出し使役する技術「召喚」と、死者の魂(想い)を異界に送る技術「異界送り」を使える者と定義されている。どちらも万人が習得できるものではなく、素質ある者が修練を積んで初めて習得できるため、基本的に召喚士のみが使える専門技術である。召喚士はエボンの教えに従い寺院を回って修練を積み、いずれザナルカンドにて「究極召喚」を得て『シン』を倒すことを使命としており、スピラの人間の期待を一身に背負っている。そのため召喚士は旅を世界規模で応援され優遇されるが、旅を途中で諦めた召喚士への風当たりは強いとドナは評していた。旅に同行して護衛する者をガードと呼び、基本的に1人の召喚士に対し一人以上のガードが付く。 召喚獣は、召喚士が祈り子と交感してその力を借り受けた存在。そこには前述した「強い意思を持ったまま幻光虫を拡散させると魔物になる」というスピラ特有の自然現象が影響する。 本来、生物が強い意思を持ったまま幻光虫が拡散した場合、自我を失い魔物となる。しかし召喚獣を呼び出す「召喚」の原理には、「エボンの秘術」により人間を祈り子像という特殊な方法で保存し、内部で眠り続ける祈り子とし、召喚士の精神感応能力で彼らが見続けている夢(想い)を、召喚士の精神力を用いて幻光虫と結びつかせることで実体化した特殊な魔物=召喚獣として使役する。祈り子のいわれは不明だが、どれも非常に強い意思を持っている。祈り子は夢を見続ける存在で、夢の内容と祈り子となった人物の容姿性格が召喚獣に反映される。 召喚士の意思に反応する以外は、魔物と同じく血肉を持たない幻光体で、一定の外部攻撃によって肉体を構成する幻光虫は拡散する。ただし力の源=夢見る本体(祈り子像)は無事であるため、何度でも召喚士により実体が再構築される。 別の召喚士が同じ召喚獣を使役することができるが、同じ召喚獣は1カ所にしか姿を現さない。物語中でユウナとベルゲミーネやイサールがお互いに召喚獣を操って戦うシーンがあるが、このシーンでは相手が召喚した召喚獣をユウナが呼ぶことはできない。
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