古文書の分類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/10 22:51 UTC 版)
古文書は時代や差出人と宛所の関係などで様々な種類がある。日本で正式に文書の様式が定められたのは大宝元年(701年)に制定された大宝律令の中の大宝令に於いてである。その後、養老律令で整備されたといわれている。律令期から摂関、院政期までは公式文書としてこれらの文書が使われ公式様文書と呼ばれていたが、次第に簡略化された文書が主流となる。一般的にそれら簡略化された文書は公家様文書と呼ばれている。鎌倉幕府成立以降、武士も様々な文書を発給する必要が出た。彼らは公家様文書を下敷きに様々な文書を編み出し、それらは武家様文書と呼ばれている。 こうした古文書の分類は明治36年(1903年)に黒板勝美が著した論文「日本古文書様式論」(ただし、刊行は昭和15年(1940年))によって用いられ、戦後佐藤進一の『古文書学入門』(昭和46年(1971年))によって定説化された。 上記に掲げた分類は、上から下へ発給する文書である。下位の者が上位のものへ出す文書は時代を超えて上申文書と分類される。 なお、近世以降の古文書は様式が多様になったために体系的な分類は困難とされる。
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