古文書の調査
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/03 10:08 UTC 版)
歴史地震の研究は古文書の調査から始まる。古文書は国家の歴史を記した正史から個人の日記など多種多様であり、誤記、誤植、誇張、伝聞によるものなどを含み、その信頼性に疑問点があるものも多く、可能な限り多くの史料を付き合せ、検証する作業が要求される。また、偽書も多いが、ある目的に対して偽書であっても、そこに記された事項が全て偽りであるとは限らず、記された天変地異が真実である可能性が否定できない場合もある。天変地異は発生した当時の人々にとっては誤魔化すことができない真実であって、これを記すことにより偽書に真実味を持たせる行為もあり得るからである。 戦乱による社会的混乱、火災による焼失、津波による古文書の流失など、地震災害自体が過去の記録の喪失につながる場合も少なくない。例えば房総沖における慶長津波の記録が少ないのは、その後のより甚大な元禄地震津波で失われた可能性があるとされる。また、宝永地震津波により、尾鷲や土佐久礼八幡宮でも古記録が流失し、これ以前の歴史は不明な点が多い。
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