原尿の構成成分
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/16 01:34 UTC 版)
表1 物質別の濾過量と尿中排出量物質糸球体での濾過量膀胱へ向かう尿中への排出量水 180L 1-2L 塩化物イオン 640g 6.3g ナトリウムイオン 579g 4g 重炭酸イオン 275g 0.03g グルコース 162g 0g 尿素 54g 30g カリウムイオン 29.6g 2.0g 尿酸 8.5g 0.8g クレアチニン 1.6g 1.6g 血液は体積にして45%の細胞成分と55%の血漿成分から成る。血漿成分のうち91.5%は水、7%がタンパク質(うち54%がアルブミン、38%がグロブリン、7%がフィブリノゲン)、1.5%が電解質、栄養素、ガス、ビタミン、代謝産物である。細胞成分とタンパク質は糸球体足細胞の間隙を通過できないが、アミノ酸を含むその他の物質は濾過される(表1)。表1では糸球体濾過量を180Lとして計算した値だ。糸球体での濾過量と膀胱へ向かう尿中への排出量が異なるのは、尿細管の様々な部位で各物質の吸収や分泌が起こるためである。例えば、腎小体を離れた直後、近位曲尿細管では、水の65%、グルコースとアミノ酸の100%、ナトリウムイオン、カリウムイオンそれぞれの65%を再吸収している。飲食や出血などにより細胞外体液のイオンバランスが崩れた場合、糸球体濾過量を増やすか、もしくは、尿細管の各部位における吸収、分泌の速度を以下に示すホルモンによって変化させることでホメオスタシスを保っている。
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