単位と価値
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/20 16:27 UTC 版)
「バーレーンの真珠採取業」の記事における「単位と価値」の解説
真珠の大きさや重さをはかる際には、目の細かさが異なる複数の篩で大きい順に4.6 mm以上、3.8 mmまで、3.2mmまで、2.8mmまでとそれ未満に分類した上で、秤などが併用されたが、真珠の取引には独特の単位が用いられた。ペルシア湾岸と、真珠市場があったインドのボンベイやプーナで真珠の重さを量る単位はミスカール(複数形はミサーキール)だったが、地域によって違いがあり、4.80グラムから10.37グラムまで幅があった(バーレーンでは1ミスカール=9.72グラム)。さらに価格を決めるときの単位がチャウ(複数形はアチュワ)で、これはミスカールを二乗した数字に330という係数を掛けて算出された。チャウの算出方法に地域差はないが、ミスカール自体の差が大きかったため、チャウも地域差が大きかった。こうした単位は分かりづらいものであり、前出のベルグレイヴはチャウが重さそのものの単位であると誤認していた。この複雑な単位系の換算は、真珠商人が不当な利益を得る源にもなったという。 真珠は形や色で等級が分かれており、等級ごとに1チャウ当たりの単価が決められた。形で最も価値が高いのは真円であり、最も価値が低いのは貝殻にへばりついてしまっているものであった。ほかにも、半球状、卵形、豆形、楕円形などに分類された。色で最も価値が高いのはカラービ(色変わり)と呼ばれる、一見すると純白に見えるが、内側からバラ色の輝きを放つ色合いで、最も価値が低いのは緑色であった。ほかの色合いとしては、バラ色、たまねぎ色(白色)、空色などがあった。
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