南郷村 (福島県)
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なんごうむら 南郷村 |
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廃止日 | 2006年3月20日 |
廃止理由 | 新設合併 田島町、舘岩村、伊南村、南郷村 → 南会津町 |
現在の自治体 | 南会津町 |
廃止時点のデータ | |
国 | ![]() |
地方 | 東北地方 |
都道府県 | 福島県 |
郡 | 南会津郡 |
市町村コード | 07366-1 |
面積 | 119.50 km2 |
総人口 | 2,914人 (推計人口、2006年3月1日) |
隣接自治体 | 田島町、伊南村、只見町、昭和村 |
村の木 | ぶな |
村の花 | ひめさゆり |
村の鳥 | うぐいす |
南郷村役場 | |
所在地 | 〒967-0611 福島県南会津郡南郷村大字山口字村上864番地 |
座標 | 北緯37度13分24秒 東経139度32分17秒 / 北緯37.22328度 東経139.53819度座標: 北緯37度13分24秒 東経139度32分17秒 / 北緯37.22328度 東経139.53819度 |
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ウィキプロジェクト |
2006年3月20日、南会津郡田島町・舘岩村・伊南村と合併し、南会津町となったため消滅した。
地理
南郷村の西南には大博多山が、南から東にかけて会津高原があり、南隣の伊南村から流れる伊南川は、南郷村内を北進し、北西の只見町に向かって流れる。北西方面でやや地形が開ける。南郷村は、伊南川の河岸段丘に集落が点在し、伊南川とその支流である鹿水川、小屋川にそった道路網で隣接町村と接続される。
古くからの曲り家や直屋の農家住宅が多く残り、屋号のついた蔵、エンジュや桐の植栽の景観が特徴的である[1]。積雪地のため、雪囲いや融雪池の景観も見られる[1]。
隣接していた自治体
歴史
年表
- 1955年(昭和30年)7月20日 - 大宮村、富田村が合併し、南郷村が発足。
- 1968年(昭和43年)5月1日 - 旧富田村域、大字和泉田の一部が只見町へ編入。
- 1970年(昭和45年)4月1日 - 国道289号が制定。
- 1981年(昭和56年) - 国道401号が制定。
- 2006年(平成18年)3月20日 - 田島町、舘岩村、伊南村と合併し、南会津町が発足。
行政区域変遷
- 変遷の年表
南郷村村域の変遷(年表) | ||
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年 | 月日 | 旧南郷村村域に関連する行政区域変遷 |
1889年(明治22年) | 4月1日 | 町村制施行により、以下の村が発足[2][3]。 |
1955年(昭和30年) | 7月20日 | 大宮村・富田村が合併し南郷村が発足。 |
1968年(昭和43年) | 5月1日 | 南郷村の一部(和泉田の一部)は只見町に編入。 |
2006年(平成18年) | 3月20日 | 南郷村は田島町・舘岩村・伊南村とともに合併し南会津町が発足。南郷村は消滅。 |
- 変遷表
南郷村村域の変遷表(※細かい境界の変遷は省略) | |||||||
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1868年 以前 |
明治元年 - 明治22年 | 明治22年 4月1日 |
明治22年 - 昭和64年 | 平成元年 - 現在 | 現在 | ||
木伏村 | 大宮村 | 昭和30年7月20日 南郷村 |
平成18年3月20日 南会津町 |
南会津町 | |||
水根沢村 | |||||||
山口村 | 明治10年 山口村 |
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中小屋村 | |||||||
入小屋村 | |||||||
大新田村 | |||||||
大橋村 | |||||||
鴇巣村 | |||||||
宮床村 | |||||||
片貝村 | 明治8年 片貝村 |
富田村 | |||||
富山村 | |||||||
和泉田村 | 明治10年 和泉田村 |
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小野島村 | |||||||
界村 | |||||||
下山村 |
行政
役場庁舎は営林署およびバスターミナルの跡地に1967年(昭和42年)に建設された[4]。翌1968年には隣接して南郷開発総合センター(豪雪開発総合センター)が開設され、1階には県の南郷合同庁舎が、2・3階には村の総合センターとして公民館や図書館などの機能が入った[4][5]。
姉妹都市・提携都市
国内
- さいたま市(埼玉県)
- 国土庁の「山村と都市協同の山村振興モデル事業」を契機として1975年11月4日、浦和市(当時)と姉妹都市提携[6]。南郷村からの申し入れがあった際、浦和市側では交通アクセスの面などから難色を示す意見もあったが、市幹部が断るために来村した際に、地図上では気づかなかった豊かな自然風景に魅了され、市民からも「第二のふるさと」を求める声が多かったことから提携に至ったとされる[6]。
- 1977年(昭和52年)には浦和市立南郷ふるさとの家(旧和泉田小学校校舎を活用[7])、1978年(昭和53年)7月には浦和市立南郷キャンプ場がオープンした[8]。1988年(昭和63年)には通年利用できる浦和市立「ホテル南郷」がオープンした[8]。
- 浦和市民からは、市民が来村した際に使う「黄色な自転車」200台が寄贈された[7]。
経済
「南郷トマト」の産地であり、村内の栽培農家は100戸を超えるほか、選果場も所在[6]。
マルメロも特産品[9]。ヒメサユリの栽培も行われていた[6]。日本酒の花泉酒造もある。
施設
教育
- 福島県立南会津高等学校
- 南郷中学校 - 1978年(昭和53年)、大宮中学校と富田中学校の統合により創立[10]。
- 南郷第一小学校
- 南郷第二小学校
交通
村内に国道289号が通り、北西の只見町と、村役場付近から小屋川を遡り駒止トンネルを経て南東の田島町を接続する。また国道401号は南の伊南村、鹿水川を遡り新鳥居峠を越えて北東の昭和村に接続する。
村内に会津乗合自動車の山口営業所があり、村内や近隣町村へのバスを運行している。
なお村内に鉄道路線はなく、只見駅(只見線、只見町、村役場から約30km)や会津田島駅(会津鉄道会津線、田島町、同約25km)まで出る必要がある。
名所・旧跡・観光スポット
- 会津高原南郷スキー場
- さかい温泉 さゆり荘
- きらら289
- 片貝温泉
- 宮床温泉
- 個人の自費掘削により1991年(平成3年)5月、地下600 m、45.6℃の温泉湧出に成功[11]。
- 奥会津南郷民俗館
- 高清水自然公園(水源の森百選)
- 宮床湿原[13]
- 伊南川のアユ釣り[13]
文化
脚注
- ^ a b 『南郷村地域住宅(HOPE)計画策定調査報告書』(レポート)南郷村、1990年3月。doi:10.11501/13069605。
- ^ 角川日本地名大辞典編纂委員会『角川日本地名大辞典 7 福島県』、角川書店、1981年 ISBN 4040010701より
- ^ 日本加除出版株式会社編集部『全国市町村名変遷総覧』、日本加除出版、2006年、ISBN 4817813180より
- ^ a b 「豊かな別天地 会津の南郷村 南郷村村長・星正氏」『財界ふくしま』、財界21、1974年10月、doi:10.11501/2832516。
- ^ a b c 「第7編第2章第2節 文化活動」『南郷村史 第1巻(通史)』南郷村、1987年9月。doi:10.11501/9644185。
- ^ a b c d 「産業おこしの旗手たち(32)南会津郡南郷村 おいしい自然のフルコース 遊ING・南郷」『財界ふくしま』、財界21、1991年9月、doi:10.11501/2832711。
- ^ a b c d 「第6編第2章第3節 村の事業」『南郷村史 第1巻(通史)』南郷村、1987年9月。doi:10.11501/9644185。
- ^ a b 『浦和市史 通史編 4』浦和市、2001年3月、427-429頁。doi:10.11501/9644971。
- ^ 「今月のトピック」『南会津のうりんニュース』第5巻、福島県南会津農林事務所、1998年10月。
- ^ 「特集:閉校」『広報みなみあいづ』第85巻、南会津町、2013年4月。
- ^ a b c 「総説」『南郷村史 第5巻(民俗)』南郷村、1998年3月。doi:10.11501/9644898。
- ^ “施設概要 さいたま市保養施設 ホテル南郷”. 株式会社みなみあいづ. 2025年7月3日閲覧。
- ^ a b 「289花街道なんごうへ行こう。」パンフレット - 南郷村(2006年2月20日アーカイブ) - 国立国会図書館Web Archiving Project
- ^ 南会津ロードマップ:宮床湿原 - 福島県南会津建設事務所(2006年4月14日アーカイブ) - 国立国会図書館Web Archiving Project
- ^ 「福島の祭り 第38回 南会津の早乙女踊」『福島の進路』、とうほう地域総合研究所、2009年12月、33-35頁。
- ^ 『会津大事典』国書刊行会、1985年12月、258-259頁。doi:10.11501/12192243。
- ^ 「南郷刺し子が描くもの」『広報みなみあいづ』第184巻、南会津町、2021年7月、2-5頁。
関連項目
外部リンク
- 南郷村_(福島県)のページへのリンク