南蛮胴の伝来時期と現代メディアにおける扱い
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「南蛮胴」の記事における「南蛮胴の伝来時期と現代メディアにおける扱い」の解説
南蛮胴の愛用者としては、現代の娯楽メディアでは織田信長を欠かすことはできない。 しかし史料上では、1588年にポルトガル領ゴアのインド副王(総督)より豊臣秀吉への外交文書(妙法院所蔵)とともに贈呈された目録上の甲冑が、確認できる最初の南蛮胴の伝来である。秀吉が南蛮胴を使用または下賜した史料は残っておらず、1600年のリーフデ号によるものが記録上は最初の使用例となる。また明智光春所用とされる和製南蛮胴具足(東京国立博物館所蔵)があるが、これも実際は17世紀のものと推定されている。 欧州各国船は敵対国との抗争と渡航先での不慮の事態に備えて、本来は商船であるリーフデ号のような船でも武具を積み込むのが常識の時代で、これはスペイン、ポルトガルから日本に渡航していた船舶も同様であった。また時期と地域が若干異なるが、地中海貿易においては、イタリア製の甲冑は主要な輸出品のひとつであった。従って、日本に渡航した船から南蛮胴を入手していた可能性は十分にあり得るが、史料が現存していないのもまた事実である。
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