十進法化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/03/29 05:50 UTC 版)
「アイルランド・ポンド」の記事における「十進法化」の解説
通貨の十進法化が本格的に議論されたのは1960年代のことであった。当時のアイルランド政府はポンド・スターリングとの関係について最も関心を寄せていた。イギリス政府がポンド・スターリングの十進法化を決定したさいに、アイルランド政府もこれに続いてアイルランド・ポンドの十進法化を実施することにした。アイルランド国内におけるこの十進法化については1969年の法律に定められた。このとき1ポンド = 240ペンスから100ペンスに改められ、ペニー記号も "d" から "p" に変更された。この法律ではポンド自体の価値を変えるということはなくそのためポンド紙幣に変更はなかったが、その一方で10シリング紙幣に変わって50ペンス硬貨が導入された。新硬貨はそれぞれ額面・素材ともにイギリスの新硬貨に対応して同じもので鋳造された。また1970年の法律では新硬貨の発行以外についての切り替えに関連する規定が加えられた。 十進法化は1968年6月12日に設置されたアイルランド十進通貨委員会 (Irish Decimal Currency Board) の指揮のもとで進められた。委員会は Everyone's Guide to Decimal Currency というパンフレットを配布するなど、切り替えについての告知活動を展開した。このような準備がなされ、十進法化は1971年2月15日(通称 D-Day)に実施された。 2002年2月9日にアイルランド・ポンドが完全に失効するまでアイルランド国内では事実上、アイルランドの硬貨に対応する同じ大きさ、素材のイギリスの硬貨も使用することが可能だった。
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