医学に関して
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/20 06:42 UTC 版)
彼の業績は、ドイツのコッホと共に微生物に関する医学の黎明期をなすものである。コッホとは強いライバル関係にあったが、後年、固体培養を駆使したコッホに対し、液体培養で研究を進めたパスツールは大きく水をあけられた。コッホの貢献が細菌学の基礎を固めるものであり、寒天培地やシャーレなど、彼にかかわって開発された多くの技術が現在も主力として活躍しているのに比べ、パスツールはそのような面ではあまり貢献していない。 しかしながら、様々な諸概念を作り上げた点では、彼の貢献は大きい。そもそも微生物が病原体である可能性を示唆したのは彼である。微生物は動物や人間の身体にも感染するという結論に達したパスツールは、スコットランドの外科医ジョゼフ・リスターが、外科手術における消毒法を開発するのを助けた。 また、弱毒化した微生物を接種することで免疫を得ることができるという発見は、ワクチンの予防接種という、感染症に対する強力な武器を供給するものとなった。その後、彼は狂犬病のワクチンも開発した。実は狂犬病の病原体はウイルスであり、彼はその姿をとらえることが出来ないまま、犬の体で培養を行い、ワクチンの開発に成功している。
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